「バングラデシュ首相が辞任・国外逃亡」-デモ隊が首相府に突入

南アジアのバングラデシュでは、学生活動家たちが政府職の公平な採用制度を要求し、暴力事件が起きていた。

RT
5 Aug, 2024 10:36

バングラデシュのハシナ首相は月曜日、軍のヘリコプターで国外に脱出した。

バングラデシュでは数週間にわたって激しい抗議デモが続き、暴徒と警察との衝突で数百人が死亡したと報じられている。月曜日、デモ隊は首都ダッカの首相府を襲撃し、ハシナ首相の辞任を要求した。

緊急記者会見で、バングラデシュ陸軍のワケル・ウズ・ザマン総司令官は、ハシナ首相が辞任し、新たな暫定政権が発足すると発表した。彼はデモ隊に解散と帰宅を呼びかけ、平和回復に努める軍への信頼を維持するよう市民に求めた。

ザマンは、過去数週間の暴力的な抗議活動で発生したすべての死者は調査されると誓い、デモ参加者に対し、危機の解決策を見出すために取り組む軍隊に「ある程度の時間」を与えるよう求めた。

また、国内の主要政党の代表が暫定政権樹立に協力するよう招かれ、すでに軍と協議していると述べた。

さらに陸軍総司令官は、国内では夜間外出禁止令や非常事態を発令する必要はないとし、陸軍に武力行使をしないよう命じたと述べ、デモ参加者に平和回復への協力を求めた。

ハシナ辞任のニュースはデモ参加者の共感を得たようでザマンの発表後、街頭では歓声が上がった。

しかし、反政府デモの先頭に立つ「差別に反対する学生」グループは、軍政を拒否すると言って陸軍大将の声明に反発した。同団体は、権力を「革命的な学生と市民」に渡さなければならず、それ以外のシナリオは「受け入れられない」と主張した。

同グループのコーディネーターはフェイスブックへの投稿で、すべての「無実の人々」と「政治犯」を今日中に釈放するよう要求した。彼らはまた、ハシナ政権と「ファシスト体制」は廃止され、「新しいバングラデシュと政治秩序が建設される」と述べた。

「最終的な勝利を達成することなく通りを去る者はいない」と同グループは述べた。

学生たちの抗議行動は、戦争帰還兵の子弟を優遇する政府の就職枠がバングラデシュ高等法院によって導入され、物議を醸したことから、まず先月勃発した。ハシナ政権はこの抗議デモに対し、全国的な夜間外出禁止令を発令し、全国的な携帯インターネットの停止を命じ、大学を閉鎖し、軍隊や機動隊を使ってデモ隊を解散させた。

その後の数週間で、デモ参加者、警察、親政府活動家が衝突するなか、学生を中心に数百人が命を落とし、数千人が逮捕されたと報じられている。

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