ポール・クレイグ・ロバーツ「待ち受ける、その大崩壊」


Paul Craig Roberts
September 12, 2024

私が議会スタッフとして勤務していた1970年代、そして行政府で勤務していた1980年代には、連邦準備制度理事会(FRB)を除いて、アメリカ政府にはまだインテリジェンスが存在していた。

今日、アメリカ政府のどこにもインテリジェンスの痕跡はない。その事実は、私のウェブサイトに毎日記録されている。

私が最近報告したように、前年には約90万件の新規雇用があったにもかかわらず、修正により消滅した。さらに下方修正される可能性もある。

これらの存在しない雇用は、連邦準備制度理事会(FRB)が高金利を正当化する、インフレを起こしやすい経済であることを示す証拠だった。FRBがインフレを説いている間、FRBはマネーサプライを縮小させていた。このこと自体が、「インフレ」の正体が、無分別な新型コロナによるロックダウンが引き起こした供給不足による物価上昇であったことを証明している。言い換えれば、物価上昇はインフレではなく、強制的な供給不足によるものだったのだ。このことを認識できないほど愚かな中央銀行は、その存在を正当化するにはあまりにも愚かだ。

FRBがマネーサプライを縮小させれば、必ず不況が起こる。1929年の株価暴落のように、縮小幅が大きすぎ、長引けば、10年にわたる不況と高失業率がもたらされる。

通貨供給量の縮小は、同じ水準の経済活動と雇用を、同じ水準の物価で維持できないことを意味する。経済活動と雇用が減少するか、物価が下落するかのどちらかである。歴史的には、経済活動と雇用が最初に落ち込み、物価がそれに続く。一般的に、それは利益の減少を意味する。

FRBの間抜けどもは、自分たちが景気後退を仕掛けてしまったことに気づいた今、金利引き下げが話題になっている。ウォール街は、1%の半分の利下げが始まる可能性があると喜んでいる。ウォール街にとって、金利の引き下げはマネーの増加を意味し、株価を押し上げるのは流動性の増加である。通常起こるのは、FRBが金利を下げることを期待して株価が上がるが、FRBが金利を下げる頃には景気は後退しているということだ。つまり、株価が上昇する一方で利益は減少し、市場は株価が示唆する水準まで利益を引き上げる回復に期待する。

しかし、うまくいかないこともある。金利低下への期待は、住宅建設開始のシグナルとなる。しかし、不況になったら誰が住宅を購入するのだろうか?住宅が売れる前に建設業者のローンが返済期限を迎えれば、建設業者は破綻する。

移民・侵略者が跋扈する今日のアメリカでは、新たな考慮事項がある。マスコミの報道によれば、ブルーの(民主党の)都市では移民侵略者のギャングが住宅やアパートを押収しており、すでに押収されていないとしても、間もなく新築の住宅が押収される。もしあなたが十分に愚かで、ブルーの(民主党の)都市に住んでいるのなら、食料品店に行って帰ってきたら、あなたの家が移民侵略者に占拠されているのを見つけることができる。警察は彼らを追い出そうとはしない。

もしあなたがブルーの(民主党の)街に住むほどの愚か者なら、不在の間自宅を占拠する警備サービスを雇わない限り、買い物や診察の予約、子供を教化する学校に迎えに行くといった危険を冒すことはできないということだ。休暇に出かけて自宅を危険にさらすことはできない。建設業者は、完成間近の住宅やアパート、あらゆるタイプの建造物に武装した警備を提供しなければならなくなるだろう。

いや、妄想ではない。これはすでに起こっていることなのだ。

『大いなる所有権剥奪』についての私のレポートも覚えておいてほしい。連邦規制当局は、あなたの投資や銀行口座の所有権を取り上げ、預金取扱機関が経営難に陥った場合には、預金取扱機関の債権者に渡している。これが 「救済措置」である。私の記事を読む必要はないと思ったなら、それは間違いである。検索機能を使って探してみてほしい。

はっきり言って、もしまた金融危機が起きたとしても、私たちはすでに何も所有していない。連邦準備制度理事会(FRB)の記録を考えると、そのような困難は確実である。

今回がそうなのか、次回がそうなのか、その次がそうなのか。

www.paulcraigroberts.org