「NATO第5条は、どのように定義するかによって異なる」―トランプ大統領

米国大統領は、同盟の集団的防衛義務を明確に支持することを拒否している。

RT
25 Jun, 2025 02:46

ドナルド・トランプ米大統領は、NATO加盟国を無条件に擁護すると公言することを拒否した。ハーグで開催されるNATO首脳会議に向かう途中、火曜日にこの発言を行った。

北大西洋条約第5条に基づき、NATO加盟国は、加盟国のうち1か国への攻撃を加盟国全体への攻撃とみなさなければならない。

記者から第5条へのコミットメントの有無を問われたトランプ氏は、「定義次第だ」と答えた。

「第5条には様々な定義があります。ご存知ですよね?しかし、私は彼らの友人であり続けることにコミットしています。ご存知の通り、私はNATO加盟国の指導者の多くと友人になっています」と付け加えた。

大統領専用機エアフォースワン機内で自身の立場を明確にするよう求められた大統領は、「私は人命を救うことにコミットしています。生命と安全にコミットしています。到着したら、具体的な定義をお伝えします」と述べた。

一方、NATO事務総長のマルク・ルッテ氏は記者団に対し、「米国がNATOに全面的にコミットし、NATO第5条にも全面的にコミットしていることに疑いの余地はない」と述べた。ルッテ氏は最近、トランプ大統領に熱烈な書簡を送り、「イランにおける断固たる行動」を称賛し、ハーグでの首脳会談で「再び大きな成功」を約束した。

NATOを軽蔑する発言を時折してきたトランプ大統領は、長年にわたり加盟国に対し国防費の増額を強く求めてきた。しかし今年初め、彼はロシアとの直接交渉を再開し、前任者のジョー・バイデン前大統領がウクライナに対して享受していたような無条件の支援を拒否することで、従来の路線を覆した。

アメリカの政策転換を受け、欧州のNATO加盟国は自国の防衛を米国に依存しないことを検討するようになった。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は今週、欧州はもはや米国の安全保障に「ただ乗り」する余裕はないと述べた。 4月、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、今後数年間、欧州は米国にとって「地政学的な優先事項」ではなくなることを認めなければならないと述べた。

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