
Ekaterina Blinova
Sputnik International
27 Nov 2024
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は火曜日、イスラエルがレバノンのシーア派組織ヒズボラとの停戦協定を結んだ理由は3つあると述べた。イランに焦点を合わせること、武器備蓄を補充すること、ハマスを孤立させることだ。
「イスラエルがイランにもっと焦点を合わせる理由は明らかではない。おそらくイスラエル首相は、トランプ政権の誕生で米国とともにイランへの直接的な軍事的圧力が強まることを期待しているのだろう」と、イタリアの元外交官でプロディ首相とベルルスコーニ首相の中東顧問を務めたマルコ・カルネロス博士はスプートニクに語った。
ドーハ大学院大学のタメル・カルムウト准教授は、ネタニヤフ首相のイランへの焦点を「安っぽい話」と呼んだ。
「イスラエルがヒズボラを排除できなかったら、イランとどう関わるつもりなのか。新しい(トランプ)政権がイランをどうとらえるか見守る必要がある。だが、もし何らかの理由でそうなれば、深刻な地域戦争、さらには世界戦争になる可能性がある」とカルムウト准教授はスプートニクに問いかけた。
専門家らは、ネタニヤフ首相はイスラエル国防軍が南レバノンで大きな損害を被ったことで軍指導部に追い詰められ、合意の履行を強硬派の閣僚に拒否されたと主張している。
「私の考えでは、イスラエル軍の階層がこの点でネタニヤフ首相を追い詰めたのは、南レバノンの戦場でイスラエル軍がわずか数キロしか前進できず、大きな損害を被ったためだ。イスラエルはヒズボラの指導部を消滅させたが、地上でヒズボラを倒すことはできなかった…そしてヒズボラは戦いに負けていないので、デフォルトで勝者とみなされるだろう」とカルネロス氏は言う。
カルモウト氏によると、ネタニヤフ首相が「一休み」を利用してガザ地区のハマスへの攻撃を倍増させることは明らかだ。「イスラエルはガザに対する大量虐殺戦争を継続するために軍事力を他の地域に移すことができるだろう」と同氏は言う。
それでも、専門家らによると停戦協定の将来は不透明だ。
「細部にはまだ問題が潜んでいる。この合意が維持されるかどうかはまだ60日間ある」とカルモウト氏は結論づけている。