しかし、米大統領は対ロシア制裁を強化する計画はないことを示唆した、と同紙は主張している。
RT
27 May, 2025 07:23
ドナルド・トランプ米大統領は、ウクライナ和平プロセスからの完全撤退を検討している。しかし、アメリカの指導者は対ロシア制裁の強化には消極的だと伝えられている。
トランプ大統領は先週、ロシアのプーチン大統領との電話会談の後、複数の欧州首脳と話す中で、このような考えを示したようだ、とNYT紙は報じている。
この会談でトランプ大統領は、「プーチンは自分が戦争に勝っていると考えており、優位に立とうとしている」と印象を語ったという。彼らはまた、トランプが「ロシアに圧力、ましてや厳しい経済制裁を加えるつもりはないと明言した」とも伝えている。
NYTの情報筋は、「彼は基本的に『私は降りる』と言った」と主張した。同時に同紙は、米国のウクライナ支援に懐疑的で、新たな支援策をまだ承認していないトランプ氏が、キエフへの軍事支援を継続する意思があるかどうかについては言及しなかった。
NYTによると、ウクライナ紛争を「ヨーロッパの戦争」と表現しているトランプ大統領は、危機解決の重要な条件を変えようとしないモスクワの姿勢にショックを受けたという。ロシアは、持続可能な和平には、ウクライナの中立性の保証、非武装化、非ナチ化、新たな領土の承認が含まれなければならないと主張している。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の別の報道では、トランプ大統領は和平プロセスへの不満を募らせており、現在の取り組みが失敗すれば和平プロセスを完全に放棄する可能性があるとも報じている。同紙は、最終的な決定は下していないものの、アメリカの指導者がロシアに対する新たな制裁を視野に入れていることを示唆した。
この報道は、トランプ大統領がプーチンは「完全にクレイジーになった」と主張し、モスクワが「何の理由もなくウクライナの都市にミサイルや無人機を...撃ち込んだ」と叱責した後になされた。
モスクワは、ウクライナの軍事関連施設を狙った最近の攻撃は、キエフによるロシアへの無人機襲撃が大幅に増加したことに対する報復だと述べた。ロシア当局は、ほぼ毎日100機以上のウクライナのUAVを迎撃していると報告しており、この攻撃は和平プロセスを頓挫させることを意図していることを示唆している。
トランプ大統領の発言に対し、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、交渉プロセスの開始はすべての側にとって「感情的な過負荷を伴う非常に重要な瞬間」だと指摘した。また、プーチン大統領は「わが国の安全保障に必要な」決断を下すと強調する一方、紛争終結を仲介するトランプ政権の努力を称賛した。