テヘランは、核監視機関が「偏った報告書」を発行し、イスラエルと米国による攻撃を正当化するために利用されたと非難した。
RT
28 Jun, 2025 21:09
イランは、国際原子力機関(IAEA)による自国の核施設への視察を禁止した。テヘランは、IAEAが最近の報告書で事実を歪曲し、イスラエルと米国によるイランへの最近の攻撃を正当化していると非難している。
イラン国会のハミド・レザ・ハジ・ババエイ副議長は土曜日、地元メディア「メフル」の報道によると、ラファエル・グロッシ事務局長自身を含むIAEA職員による核施設の視察を今後認めないと発表した。同副議長は、IAEAの監視カメラは施設内での稼働を停止すると付け加えた。
今週初め、イランの憲法監視機関である護憲評議会は、イランの核施設に対する安全保障が確保されるまで、IAEAとの協力を停止する法案を承認した。この法案は現在、批准待ちとなっている。
長年にわたり、テヘランが秘密裏に核兵器開発計画を進めていると主張してきたイスラエルは、6月13日にイランに対し大規模な空爆を開始し、複数の核施設と、核開発計画に関与しているとみられる複数の高官や科学者を標的とした。先週日曜日には、米国がイスラエルの軍事作戦に加わり、ナタンズ、エスファハーン、フォルドゥの核施設を攻撃した。その後まもなく、イスラエルとイランの間で停戦が成立した。
イランは、自国の核開発計画はあくまで平和的な性質のものだと主張している。
イラン外務省報道官のエスマイル・バカイ氏は先週、Xへの投稿で、IAEAが「偏った報告書」を発行し、「真実を曖昧にし」、「決議案作成に利用された」と非難した。この決議案は後にイスラエルによってイランの核施設への「違法な攻撃」を正当化するために利用された。また、同報道官はIAEAが「施設の機密データ」をイスラエルに引き渡した可能性も示唆した。
今月初めに公開された文書には、「イランは、世界で唯一、60%に濃縮されたウランを生産・蓄積している非核兵器国である」と記されていた。
その後、国連の核監視機関であるIAEA理事会は、イランが20年ぶりに核不拡散義務に違反したと宣言した。IAEA加盟35カ国のうち、米国、英国、フランス、ドイツを含む19カ国が、この決議を支持した。
先週木曜日にCNNに出演したグロッシ氏は、IAEAの報告書は「軍事行動の根拠とは到底なり得ない」と主張した。さらに、IAEAは「イランに核兵器を製造するための組織的な計画があるという兆候は何も持っていない」と付け加えた。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は火曜日、「欧州諸国は…グロッシ氏を積極的に準備させ、報告書に最も曖昧で否定的な表現を盛り込ませようとしていた」と述べた。
イスラエルと米国によるイランへの空爆の数週間前、ロイター通信は匿名の外交官らによる同様の主張を報じていた。