中央銀行が先進国を景気後退に陥れるリスク - OECD

積極的な反インフレ政策が経済成長を阻害している、と報告書が警告

RT
2 Dec, 2023 11:20

経済協力開発機構(OECD)は、中央銀行が高騰するインフレを抑えるために闘い続けることで、来年先進国が景気後退に陥る可能性があると警告した。

今週初めに発表された世界見通しによると、2022年初頭からの金融引き締めが内需の伸びを鈍らせ、多くの国で金利上昇が続いている。

OECDは世界経済が「ソフトランディング」すると予測しているが、政策立案者の行動により、その見通しに対するリスクは「かなり高い」と警告している。OECDのチーフ・エコノミストであるクレア・ロンバルデリ氏は、「過去の引き締めがどの程度浸透し、今後どの程度浸透するかは不透明だ」と述べた。

OECD加盟38カ国の経済成長率は、2023年に1.7%、2024年に1.4%と予測されている。世界経済は、非加盟国であるインドと中国の成長に後押しされ、2023年に2.9%、2024年に3%拡大すると予測されている。

報告書によれば、ドイツは今年、先進国経済で最も成績の悪い国となり、0.1%縮小した後、2024年には0.6%成長へと回復する。全体として、20カ国からなるユーロ圏の今年の成長率は0.6%と予想されている。

OECDはまた、イスラエルとハマスの紛争がより広範な地域紛争に波及する可能性があるとの懸念を示した。その結果、エネルギー市場や主要な貿易ルートが大きく混乱し、金融市場ではさらなるリスクの再測定が行われる可能性がある。

www.rt.com