米国「イランと秘密会談」-フィナンシャル・タイムズ

フーシ派の反政府勢力に攻撃を止めさせるため、ワシントンはテヘランを説得しようとしたと報じられた。

RT
13 Mar, 2024 23:14

ジョー・バイデン米政権は、紅海での商業貨物船への攻撃を止めるようイエメンのフーシ派反体制派に圧力をかけるため、イランに協力を求める水面下の交渉を行ったと報じられた。

この交渉は1月にオマーンで行われたと『フィナンシャル・タイムズ』紙が水曜日に報じた。オマーン当局者が仲介役となり、アメリカとイランの交渉官を行き来させ、直接接触することなく意思疎通を図った。

フーシ派の攻撃は衰えることなく続いており、秘密交渉が望ましい結果を得ることができなかったことを示唆している。『フィナンシャル・タイムズ』紙は、イランがアメリカの要請を拒否したのか、それともロケットや無人機による攻撃をやめるよう反政府勢力を説得しようとしたがうまくいかなかったのかについては明言していない。イランの指導者たちは、テヘランは過激派グループを政治的には支援しているが、フーシ派は独自に行動していると主張している。

反体制派は紅海とその周辺海域で何十回となく船舶への攻撃を開始し、世界で最も重要な海上回廊のひとつを通る船舶交通を混乱させている。イスラエルとハマスの戦争が10月に始まって以来、フーシ派やイランの支援を受けた武装勢力は、パレスチナの人々と連帯して、中東全域でアメリカ、イギリス、イスラエルの利益を標的にしてきた。

フーシ派の攻撃は、米国主導の軍事連合による空爆にもかかわらず続いている。フーシ派のヤヤ・サリー報道官は、「米英のエスカレーションにはエスカレーションで立ち向かい、愛するイエメンに対する英米の愚かな行為への報復として、包括的かつ効果的な軍事作戦を躊躇なく実行する」と宣言した。

イランは、1月下旬にヨルダンとシリアの国境付近で3人の米軍が無人機による空爆で死亡した後、イラクとシリアの米軍基地へのさらなる攻撃を自国の関連民兵に思いとどまらせ、ワシントンとの緊張の激化を避けようとしてきたとされる。イラン政府関係者がFT紙に語ったところによれば、先月バグダッドを訪問した将軍が、イラク民兵に「アメリカがイランと交戦することを許さないように、彼らの行動を管理するように」と忠告したという。

ホワイトハウスのブレット・マクガーク中東顧問とアブラム・ペイリー特使が率いるアメリカの交渉官たちも、イランの核開発プログラム拡大への懸念を表明しているという。イランの代表は、テヘランの核交渉責任者であるアリ・バゲリ・カニ外務副大臣である。

バイデン政権は、間接的なコミュニケーション・チャンネルを「イランから発せられる脅威の全容を提起するための方法」と見ている、と『フィナンシャル・タイムズ』紙は述べている。ホワイトハウスの交渉担当者は、イラン側に「彼らが望んでいると主張するように、紛争拡大を防ぐために何をすべきか」を伝えた。

先月予定されていた第2回会談は、マクガークがイスラエルとハマスの停戦を仲介することに集中したため、延期されたと伝えられている。ガザ地区での紛争はまた、イスラム共和国のウラン濃縮の制限を含む、イランとの緩和策を交渉しようとするアメリカの努力も頓挫させた、と『フィナンシャル・タイムズ』紙は伝えている。

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