Gilbert Doctorow
December 16, 2024
中国国内および周辺地域で本日の速報は、米国が台湾に最新鋭のエイブラムス戦車を納入したというものだ。台湾国防省によると、今回受領した38両の戦車は、2019年に米国に要請した109両の戦車のうちの1両である。これらは30年ぶりに台湾に納入される新型戦車だ。
ご承知のとおり、この納入はバイデン大統領の任期最終週に行われ、先週の台湾大統領の米国訪問によって国家間関係に大スキャンダルが生じた後に行われたことは、大きな挑発行為である。 1970年代にリチャード・ニクソンと毛沢東の間で締結された「一つの中国」政策に反するこの暴挙に対する中国の反応は、米国の太平洋支配に反抗して第一列島線までの水路を制圧する力を誇示するため、南シナ海と東シナ海に空軍と海軍を過去最大規模で展開した演習だった。
一方、ウクライナ戦線では、ワシントンは大量の新たな武器と砲弾をキエフに急いで輸送している。この軍需品は、ドンバス地方でロシア軍が西方へと日々猛進するのを阻止するウクライナ軍の能力に、ある程度の影響を及ぼすかもしれない。あるいは、国境を越えてウクライナに入った直後にロシアのミサイル攻撃で破壊されるかもしれない。しかし、そのより大きな影響は心理的なものだ。ウクライナに最後まで戦う自信と意欲を持たせ、ロシアを挑発して報復をエスカレートさせ、トランプが米国をこの戦争から引き離す計画を進めることを不可能にするのだ。
バイデンが大統領在任中に最後に仕掛けた共通点は、次期トランプ政権を外交政策上の危機に巻き込み、平和の時代を築くという公約から彼をそらそうとするものだ。また、議会を完全に掌握し、各新大統領が享受する猶予期間の早い段階で、バイデン時代の米国の国内政策を全面的に覆すという選挙前の公約の遂行からも彼をそらそうとするものだ。
退任するバイデンにとって、自分がやっていることが完全に無責任で、制御不能な熱戦を引き起こすかもしれないことは心配事ではない。これらの措置がロシアと中国の同盟関係をさらに強化し、ワシントンに勝てない二正面戦争を突きつけることは、彼にとって問題ではない。さらに、ロシアと中国の両方に関して、バイデン政権は、勝利の見込みがあるところまで軍事力を高めるという自らの予定より数年早く軍事衝突を誘発している。どちらの場合も、ワシントンがこれらの敵のいずれかとの戦争に指定した目標期間は、2、3年後だ。ドナルドが言うように、愚かだ、非常に愚かだ。
最後に、台湾へのエイブラムス輸送の問題は、今朝イランのプレスTVとの短いインタビューの主題だったことを指摘しておく。それがインターネットに投稿されたら、ここにリンクを追加する。