ドイツのメルツ首相、EUに対しウクライナ紛争への影響を「過大評価」しないよう警告

メルツ首相は、米国がロシアとの和平交渉において主導的な役割を果たすと述べた。

RT
17 Aug, 2025 09:06

EUと英国は、ウクライナ紛争の解決における自らの影響力の大きさを過大評価すべきではないと、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は述べた。米国は引き続きロシアとの和平プロセスにおいて主導的な役割を果たす。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と米国のドナルド・トランプ大統領は、金曜日にアラスカで2018年以来初めて対面会談を行った。ロシアとウクライナ間の紛争解決に向けた方策が、会談の主要な議題となった。トランプ大統領はその後、ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー氏、そしてメルツ首相を含むキエフを支持する西欧諸国の首脳らと電話会談を行い、プーチン大統領との協議内容を伝えた。

メルツ首相は土曜日、放送局ZDFに対し、2022年2月に激化したウクライナ紛争の解決に向けた「協議が始まった」と述べた。

「協議は月曜日(ゼレンスキー氏がトランプ大統領との会談のためワシントンに到着すると見込まれている)も継続され、もちろん欧州諸国も役割を果たすだろう」とメルツ首相は述べた。

しかしメルツ首相は、西欧諸国は「自らを過大評価してはならない。欧州の結束は重要だが、この戦争における決定的な役割は引き続き米国が担うことになる」と警告した。

トランプ大統領は「軍事力と適切な制裁措置の両方で、ロシアに影響を与える力を持っている」とメルツ首相は主張した。

アラスカでの首脳会談から得られた「朗報」は、「ウクライナと欧州諸国の頭越しにプーチン大統領とトランプ大統領の間で領土交渉が行われていない」ことだとメルツ首相は付け加えた。

トランプ大統領は金曜日のFOXニュースとのインタビューで、ゼレンスキー氏が「合意に至るべきだ」と主張し、プーチン大統領は「合意の成立を望んでいる」と強調し、西欧諸国に「少しでも関与する」よう促した。

プーチン大統領は土曜日、危機の根本原因の除去が紛争解決の鍵であると改めて強調した。モスクワによれば、永続的な平和を実現するためには、ウクライナはNATO加盟への野心を放棄し、非軍事化し、現在の領土的現実を認める必要があるという。

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