ポール・クレイグ・ロバーツ「新自由主義は『全体主義的なイデオロギーとなった』ーウラジーミル・プーチン」


Paul Craig Roberts
November 9, 2024

プーチン大統領はバルダイ・フォーラムで、新自由主義は国家の主権や伝統的価値観を抑制し、国家の文化を浸食し、多様性を排除すると述べた。「新自由主義の秩序には違いを受け入れる余地はない。多様性を称賛するのではなく、平準化しようとするのだ。」ワシントンの単極体制は「少数の強力なエリート層にしか役立たない。」プーチン大統領がこうした認識に至った今、おそらく新自由主義的な中央銀行総裁を交代させるだろう。

プーチン大統領は、ロシアをグローバリズムという誤った道から引き離す経済制裁を米国に感謝している。「制裁により、私たちは国内に目を向け、国内産業の発展に焦点を当てることを余儀なくされた」とプーチン大統領は言う。グローバリズムは経済的な死への一方通行である。アメリカ人にとっては、その結果はアメリカの産業と中流階級の雇用の海外移転、州および地方予算への圧力、熟練労働力の損失であった。

プーチン大統領は、西洋文明を尊重していると述べている。おそらく西洋の大学の卒業生や教授よりも尊重しているだろう。問題は西洋文化ではない。問題は西洋政府の攻撃的な政策にある。プーチン大統領は、政治的にも軍事的にも弱い国々が、ロシアのような強力な統一国家に対してなぜこれほど攻撃的なのか、困惑している。

プーチン大統領は、トランプ氏は勇気と回復力を示してきた有能な指導者であると述べた。プーチン大統領は、トランプ氏と協力して関係を正常化し、より建設的な方向に導く意思があることを宣言した。

両大国に有能な指導者が誕生した今、世界は戦争を回避できるかもしれない。トランプ氏が米国の軍事・安全保障複合体と好戦的な新保守主義者たちから逃れることができれば、平和は実現可能である。

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