イスラエル=レバノン間の「ミステリアスな軍事飛行」が続く

情報筋によれば、NATO諸国発の飛行機はヒズボラを弱体化させるための装備を運んでいるという。

The Cradle
21 November 2023

対ヒズボラ用装備を積んでいる可能性のある謎の外国軍用貨物便が、ベイルート空港とハマト空港に着陸し続けていると、アル・アクバルが11月21日に報じた。

11月14日から20日にかけて、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の航空機9機がベイルート空港とハマト空港に着陸した。

アル・アクバルの取材に応じた情報筋によると、積荷には妨害電波を出すための装置が含まれており、レバノンへの輸送の理由や、レバノン南部でイスラエルとの戦闘が激化した場合にヒズボラの通信網を混乱させるために使用されるのではないかとの疑問が投げかけられている。

10月7日にハマスがガザ周辺の入植地を攻撃し、1,200人のイスラエル人が死亡、240人以上が捕虜となって以来、イスラエルとヒズボラはレバノン・イスラエル国境地帯で致命的な一触即発の衝突を繰り返している。

ヒズボラの通信ネットワークは、2006年7月の対イスラエル戦争で重要な役割を果たし、その後、2008年に当時のレバノンのフアド・シニオラ首相が、抵抗組織の通信ネットワークの解体を求めるよう米国に圧力をかけるきっかけとなった。

同じ情報筋がアル・アクバルの取材に答えたところによると、ベイルート空港とハマット空港の警備当局は、着陸する航空機の貨物を真剣に検査しておらず、ハマット空軍基地にはスキャン装置さえない。レバノンでの貨物の最終目的地も不明である。

インテルスキーによると、外国軍用機の移動は、レバノンがここ数年目撃したことのないレベルで進んでいるという。10月8日から11月10日の間に、32機が着陸し、そのうち9機はアメリカ、オランダ、イギリス空軍のもので、ハマート基地に着陸し、アメリカ、フランス、オランダ、スペイン、カナダ、イタリア、サウジアラビア軍の23機がベイルート空港の西側にある軍用機と外交機用の基地に着陸した。

レバノンの法律ではレバノンとイスラエル間の直行便は禁止されているが、インテルスキーはテルアビブ発のベイルート空港に着陸する3機を監視した。

英国空軍のエアバスA400Mアトラスが11月14日、テルアビブからベイルートに着陸した。同機は、イスラエルからの直行便を禁止するレバノンの法律を技術的に遵守するため、キプロスの英軍基地で「タッチ・アンド・ゴー」(滑走路に接触し、停止することなく直接離陸する)操作を行った。

同機はベイルートを離陸後、キプロスのアクロティリにある英軍基地で再びタッチ・アンド・ゴー作戦を行った後、テルアビブに戻った。

11月16日には、米空軍のボーイングC-17AグローブマスターIIIもテルアビブからベイルートへ飛んだ。インテルスキーのウェブサイトは、この飛行機がキプロスにも着陸したとされているが、着陸前にレーダーから消え、離陸したと思われる後に再び現れたと記録している。飛行機は高度1,264メートルで4分間ラルナカ上空のレーダーから消えており、キプロスに着陸しなかったことを示唆している。

11月21日、英国空軍(エアバスA400Mアトラス)がアクロティリにカモフラージュ着陸した後、ベイルートに着陸したが、その高度は基地からわずか375メートルだった。

アクロティリ基地とテルアビブを結ぶフライトは、10月7日の「アル・アクサの洪水」作戦開始以来、毎日記録されている。

アル・アクバルは、これらの飛行がイスラエルとの紛争に関連する広範な戦略の一環であり、イスラエルやNATOのために働くこの地域の一部の関係者の軍事力を強化することを意図しているのではないか、あるいは必要な装備や物資の輸送を含む後方支援を彼らに提供することを意図しているのではないかという疑念を抱かせるものであると指摘している。

イスラエル軍は、11月10日に発表された声明で、「空港での航空輸送の一部は、レバノン軍への軍事援助物資を輸送するための日常的な動きである」と確認した以外は、このフライトについてコメントしていない。

この声明は、インテルスキーのウェブサイトが、レバノンがここ数年目撃したことのないレベルの外国軍用機の動きを監視した後に発表された。昨年10月8日から今月10日までの間に、32機が着陸し、そのうち9機はアメリカ、オランダ、イギリス空軍のもので、ハマート基地に着陸した。また、アメリカ、フランス、オランダ、スペイン、カナダ、イタリア、サウジアラビア軍の23機が、ベイルート空港の西側にある軍用機・外交機用の基地に着陸した。

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