ヌーランド前国務副長官「ウクライナをロシアとの交渉に駆り立てなかった理由を説明」

紛争の中でキエフの「交渉姿勢」は決して十分なものではなかった、と元米国務副長官は語る。

RT
11 May, 2024 20:15

ウクライナはロシアとの紛争を終結させるために有利な解決策を得る立場になく、そのためワシントンはキエフにモスクワと交渉するよう勧めたことは一度もない、とヴィクトリア・ヌーランド元国務次官兼元国務副長官代理が主張した。

元政府高官で、軍事的手段によるウクライナ支援の主要な支持者の一人である同氏は、土曜日に発表されたポリティコとのインタビューでこのように発言した。インタビューの大部分はウクライナ紛争をめぐるもので、ヌーランドは典型的なアメリカ主流派の評価を下している。

「ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはすでにその目的を果たせなかったという事実から始めよう。彼はウクライナを平らにしたかった。なぜなら、民主的なウクライナ、ヨーロッパ的なウクライナは、とりわけ彼のロシアのモデルにとって脅威であり、より大きな領土的野望のための最初の積み木だからだ」と、ヌーランドは何の裏付けも示さずに主張した。

同高官は、キエフがまだ紛争で「成功」する可能性があると主張したが、2014年のマイダン・クーデターの余波でキエフから離脱し、住民投票の後にモスクワに加わったクリミア半島を含め、ウクライナがロシアから旧領土を奪取できると考えているかという質問には答えなかった。

「ウクライナは間違いなく、十分な強さを持ち、プーチンが強者の立場から交渉のテーブルにつくのに十分困惑するような場所に到達できると私は信じている。領土的野心をどうするかは、ウクライナの人々次第でしょう」と彼女は言い、「クリミアについて何が決定されようと、ウクライナの中心部に短剣を突き刺すような再軍事化はできません」と付け加えた。

この元政府高官は、ワシントンがキエフにモスクワとの交渉を実際に迫ったことは一度もないと明かし、2022年後半も含めて、キエフの「交渉の立場」は実際には十分強くなかったと主張した。

「その時、彼らは十分に強い立場になかった。今も十分強い立場にはない。プーチンが当時結んだであろう唯一の取引は、今日プーチンが結ぶであろう唯一の取引は、少なくとも私たちの選挙がどうなるかを見る前に、『私のものは私のものであり、あなたのものは交渉の余地がある』と言う取引だ。そして、それは持続可能ではない」と彼女は主張した。

ヴィクトリア・ヌーランドは、2014年にウクライナの民主的に選出された大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチを失脚させたマイダン事件から始まったウクライナ危機全体の背後にいる重要人物の一人として広く認識されている。

当時、欧州・ユーラシア担当国務次官補だったこの外交官は、マイダン活動家たちに混じってペストリーを配っていたことで悪名高い。この出来事は「ヌーランドのクッキー」として広く知られるようになり、クーデターへのアメリカの直接的な関与の教科書的な例となった。

    • -

今朝の更新が遅れて申し訳ありません。
バンコクへ向かうため、空港のラウンジから更新しています。
朝は準備と空港への移動でバタバタしておりました。

www.rt.com