日本と中国「戦略対話の再開で合意」-韓国で日中外相会談

  • 中国の王毅外相が釜山で日本の上川陽子外相と会談
  • 台湾海峡や日本の福島汚染水問題など、相違点も表面化


Orange Wang
South China Morning Post
26 November 2023

中国と日本は、週末に行われた両国のトップ外交官による会談を受け、より多くのコミュニケーションラインを開くことを目指している。

土曜日に韓国の釜山で行われた会談で、中国の王毅外相と日本の上川陽子外相は、2020年初頭以来行われていない日中戦略対話を開催することで合意した。

両者はまた、外交当局間の定期的な協議と二国間の安全保障協議を実施することでも合意した。

この会談は、上川氏が9月に大臣に就任して以来初めてのもので、2019年に最後に開催されたアジアの強国による首脳会談を復活させるため、韓国の朴振外相と会談する予定だった前日に行われた。

この会談はまた、日中両国の首脳が「戦略的互恵関係」を追求するというコンセンサスに達して2週間も経たないうちに行われた。

中国外務省によれば、王氏は、中国と日本はその理解を行動に移し、関係を「健全で正しい」軌道に乗せるべきだと述べた。

「双方は『戦略的互恵関係』を実践に移し、それに従ってロードマップとタイムテーブルを作成すべきだ」と、王氏の発言は引用された。

中国の習近平国家主席と日本の岸田文雄首相は11月中旬、アジア太平洋経済協力サミットの傍らサンフランシスコで会談し、「戦略的互恵関係」へのコミットメントを再確認した。

この言葉は2008年に作られたものだが、隣国である両国が様々な問題で対立しているため、近年はあまり使われていなかった。また、両外相は相互訪問の招待状を送り合ったという。しかし、両国間の相違は表面化した。

中国側の読み上げによれば、王外相は日本に一つの中国の原則を厳守するよう求めたのに対し、上川外相は台湾に関する東京の立場に変わりはないと述べたという。

日本の外務省によれば、上川氏は台湾海峡の平和と安定に懸念を示したという。また、福島の汚染水問題で日本の水産物輸入を禁止している中国に対し、これを解除するよう求める一方、日中両国は対話を通じてこの問題の解決を目指すと述べた。

王氏は、中国が放射能汚染水の排出という日本の「無責任な行動」に反対していると述べた。その一方で、すべての利害関係者のために「包括的で効果的かつ独立した長期的な監視メカニズム」を構築するよう求めた。

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