「ロシア、中国、イラン、北朝鮮との戦争に備えよ」-英国防相

グラント・シャップス国防相は、西側諸国が紛争の可能性に備えて軍事費を増やすことを望んでいる。

RT
18 January 2024

グラント・シャップス英国防相は、5年以内に西側諸国とロシア、中国、イラン、北朝鮮との間で世界的な紛争が起こると予測した。このいわゆる「存立危機事態」に対応するため、シャップス氏はイギリスの同盟国に対し、軍事支出を増やすよう求めた。

月曜日に行われた国防長官としての最初の演説で、シャップス氏はイギリスが世界をリードする軍事大国であると述べ、過去最高の500億ポンド(630億ドル)の国防予算、イエメンのフーシ派勢力への最近の空爆、そしてリシ・スナック首相が先週発表したウクライナへの25億ポンド(32億ドル)の軍事支援策を引き合いに出した。

シャップス国防相は、イギリスの軍事費をさらに増やし、「他の同盟国や友好国が...私たちのコミットメントに見合うよう、影響力を行使する」と誓った。

「5年後には、ロシア、中国、イラン、北朝鮮を含む複数の(紛争)舞台を見ることになるかもしれない。今日の世界各地の紛争を見て、その数が増える可能性が高いのか、それとも減る可能性が高いのか、自問してみてほしい。答えはわかっているはずだ。2024年が変曲点になるに違いない。」

英国はGDPの2%以上を国防に費やしており、この数字を2.5%まで引き上げることを目標としていると、シャップス氏は述べた。NATOは加盟国に2%以上の支出を義務づけているが、昨年夏に発表されたNATOの報告書によれば、加盟国31カ国のうち、実際にこの要件を満たしているのは3分の1に過ぎない。

英国が近いうちに大規模な戦争に巻き込まれると予想したのは、シャップス氏が初めてではない。英国の参謀総長であるパトリック・サンダース大将は2022年、「同盟国とともに戦い、戦闘でロシアを打ち負かすことのできる軍隊を創設することが、今、切実に求められている」と宣言し、「再びヨーロッパで戦う」ための準備を整えなければならないと述べた。

しかし、英国の同盟国は英国の戦闘能力に疑問を持っている。昨年初め、ある米軍高官将軍がスナック氏に語ったところによると、ワシントンはイギリスを「かろうじてティア2」の軍事大国と考えており、アメリカ、ロシア、中国、フランスといった「ティア1」の大国よりも、ドイツやイタリアに近いという。

シャップス氏は、英軍がナポレオン戦争終結以来最低の現役兵員数で2023年を終え、22時間の戦闘で砲弾が尽きると言われるほど弾薬備蓄が枯渇した後、持続的な支出増で「国防タンカーの立て直し」を目指すと語った。

スカイ・ニュースの取材に応じたアメリカの将軍は、戦車、大砲、ヘリコプターに支えられた2万5000から3万人の部隊からなる新たな戦闘部門を英国が構築するには、5年から10年かかると見積もった。

講演後、記者団に語ったシャップス氏は、ロシア、中国、イラン、北朝鮮との潜在的な紛争がどのように発展するかについては詳しく述べなかった。彼は、「今日の演説の目的は、NATO全体が軍事費を増やすことによって、その負担を本当に分かち合うようにすることだ」と述べた。

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