昨夜の出来事はセンセーショナルだったが、クレムリンでの面会の本当の動機は何だったのか?
Fyodor Lukyanov
RT
9 February 2024
数年前、ロシアはアメリカの政治プロセスに干渉していると非難された。今はその逆が起きている。アメリカの国内政治が、プーチン大統領に代表されるロシアの要素を自国の選挙プロセスに引きずり込んでいるのだ。
ジャーナリストのタッカー・カールソンは、特定の政治陣営を代表するイデオロギー色の強い人物だ。彼はモスクワに、アメリカ内部の対立という深遠な精神をもたらした。
カールソンは個人的に、我々の状況についてこれまで知られていなかった多くのことを聞きたいという好奇心があったのだろうが、その目的は学んだり視野を広げたりすることではなかった。プーチンのインタビューは自国の体制に対する挑戦だった。
その目的は、主流メディアによって支えられている従来の物語を打ち破り、その隙間をオルタナティブなものが埋められるようにすることだった。
プーチンが何を話したかは重要ではない。ロシア大統領の評判は、カールソンにとって強力な攻撃材料となる。そして、有権者にとってはロシアやウクライナよりもはるかに重要な他の議題も、彼に従って彼らが切り開こうとしている空間に入っていくことが予想される。
基本的な考え方はこうだ-彼ら(ワシントンの沼地)が私たちをどこに導いたか見てみよう。
それがロシアにとって良いことかどうかは議論の余地がある。他人の争いに関与することは、さまざまな結果をもたらす可能性がある。そして、私たちが予測するような結果とは限らない。
われわれが知る限り、ロシア指導部にはアメリカを再構築する意図も野心もない。ここでの目的は、むしろ特定の問題に影響を与えることである。
クレムリンが海の向こうの公式の相手を説得することは不可能であるため、たとえどんなに合理的な主張が提示されたとしても、合理的な道は、同じ相手が自分たちの問題を深く掘り下げることを期待して、彼らの論争に貢献することである。
一方、世界がこのインタビューに過度な関心を寄せていることは、弱点があり、相手もそれを感じていることを示している。
誰が役に立つバカ(ヒラリー・クリントンがカールソンをそう呼んでいる)になるかは、もう少し後に明らかになるだろう。