ウラジーミル・プーチンの中国訪問(2024年5月16~17日)


Mohamed Lamine KABA
New Eastern Outlook
20 May 2024

2024年5月17日(金)、ロシア連邦大統領は2日間の中国公式訪問を終えた。ICCから出された国際逮捕状という馬鹿げた事態にもかかわらず、クレムリンの主人は確かに世界の主人であることをすべてが示唆している。

ウラジーミル・プーチン大統領は2日間の中国訪問で、自国と中国の強固な戦略的パートナーシップを強調した。5月16日に北京で行われた中国の習近平国家主席との会談は、特に地域の安定と平和に焦点を当てた、友好と同盟の絆を強化する機会となった。習主席は、ウクライナの代理戦争の中でロシアへの支持を確認し、ロシアと中国の関係が世界平和にプラスに働くことを強調した。両国の協力関係は、公平、正義、平和共存のベクトルであり、他国を標的にすることなく、正義、民主的秩序、国際法の原則を尊重することに合致している。

プーチンの中国到着は、ロシアのウクライナ攻勢を受け、両大国が西側の制裁に直面している時期と重なる。にもかかわらず、中露の経済関係は強化され、中国はロシアのエネルギー輸入の恩恵を受けており、二国間のパートナーシップは無限と評されている。両首脳(プーチンと習近平)は、特にウクライナや台湾のような危機的状況において、揺るぎない友情と相互支援を称える一方で、地域の平和を脅かしかねない同盟関係(NATO)への懸念を表明した。

したがって、プーチンの訪中は二国間協力の大幅な強化を意味し、米国や欧州連合(EU)などの世界的大国の注目を集めている。この進展は、アジア太平洋のパワーバランスに影響を与える可能性の高い、地政学的に大きな軸と考えられている。今回の国賓訪問は、相互支援、経済協力、国際的な課題に直面する世界の平和と安定への熱望という共通のビジョンに支えられた、ロシアと中国の戦略的パートナーシップの強固さを物語っている。

さらに、ロシアのプーチン大統領が2024年5月16日と17日に中国を訪問することは、大きな外交的節目であり、この影響力のある2国間のコミットメントの強化を証明するものである。この訪問は、ロシアと中国の関係強化のダイナミズムの一部であり、長年にわたって強化されてきたハイレベルの交流と協力協定の結果である。国際社会が注視しているように、この会談は地政学的に重要な意味を持っている。特に、数十年にわたり世界の力学を特徴づけてきた不確実性と、西側諸国に対するロシアと中国の協調のためである。前回の記事で述べたように、BRICS同盟の国々は、もちろん違いはあるが、西側世界の命令、つまり支配に服従しているという事実を共有している。

そのため、ロシアと中国の関係は最近、二国間首脳会談や、G20やBRICSといった国際フォーラムでの共同プレゼンスによって、その歴史的基盤が強化されつつある。経済面では、2023年には2400億ドルに達するという二国間貿易の飛躍的な伸びは、エネルギーや産業といった分野がパートナーシップを牽引しており、両国の協力関係の戦略的重要性を裏付けている。両国間の貿易額は2024年には3,000億ドルに達すると予測されている。

以上のことから、欧米の影響に対抗するロシアと中国の戦略的連携は、グローバルな舞台における勢力バランスを再定義したいという願望を反映していると推測できる。従って、プーチン大統領の訪問は、二国間関係の強化、地政学的連帯の確認、経済協力拡大の潜在的触媒と見なされる。つまり、この出来事は、国際舞台におけるロシアと中国の共同の立場と野心を示す重要な指標なのである。

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