「トランプ、グリーンランド獲得に本気」-ロイター通信

ロシアは、次期アメリカ大統領の計画を「風変わり」で「まったく実行不可能」と評している。

RT
9 Jan, 2025 10:37

ドナルド・トランプ氏は、デンマークの半自治領であるグリーンランドの買収計画に真剣に取り組んでいると、ロイター通信は、次期米大統領の考えに詳しい情報筋を引用して報じた。この計画は、トランプ氏が米国の世界的な影響力を拡大し、大統領としての功績を確実なものにするための取り組みの一環であると同通信は説明した。

トランプ氏は、北極圏のこの島に対する米国の支配は国家安全保障上の必須事項であると主張しており、必要な場合には武力で領土を奪取する可能性も排除していない。元不動産開発業者である同氏は、前任期中に初めてグリーンランド買収の可能性を示唆し、この買収を「大規模な不動産取引」と呼んだ。

トランプ氏の考えは、これまでのところ、ジョー・バイデン現米大統領政権、EU、デンマーク、グリーンランド政府によって却下されている。

しかし、トランプ氏の新たな発言は、同氏の願望が「一時的な空想」ではなく「根深い野心」であることを示唆していると、ロイター通信は木曜日に報じた。

同メディアは、トランプ氏は領土拡大を、何世代にもわたって記憶される永続的な遺産を作る手段とみなしていると、情報筋が語ったと伝えた。米国が最後に領土拡大されたのは1959年で、当時大統領だったドワイト・アイゼンハワー氏の下でアラスカとハワイが米国の49番目と50番目の州になったときだった。

トランプ氏は最近、パナマ運河とカナダの占領についても語っている。

ある情報筋は同メディアに対し、次期大統領がグリーンランドを掌握するために軍事力を使う可能性は低いと語った。しかし、彼はデンマークに外交的、経済的圧力をかけることなど、他の手段を使うことには真剣である。

世界最大の島であるグリーンランドは、大西洋と北極海の間にある。大規模な米軍基地があり、北米からヨーロッパへの最短ルートに位置している。領土はメキシコよりも広いが、永住者は5万7000人未満である。同島は1979年にコペンハーゲンから自治権を獲得した。

グリーンランドの重要性は、希土類鉱物を含む豊富な天然資源によって高まっている。気候変動により北極圏へのアクセスが容易になるにつれ、資源開発や新たな航路の可能性は中国やロシアを含む世界の大国から高い注目を集めている。

ロシアの駐デンマーク大使、ウラジミール・バルビン氏は木曜日、モスクワは北極圏の安定維持を目指していると述べた。

同外交官はテレグラムへの投稿で、「他国を犠牲にして米国の国家安全保障を強化しようとする試みは、ロシアの軍事計画で考慮されるだろう」と書いた。

ロシア安全保障会議副議長で元大統領のドミトリー・メドベージェフ氏は、トランプ氏の計画を「度を越し、風変わりで、まったく実行不可能」と評した。

「ウクライナ紛争に迅速な解決はないだろう。 米国経済はゆっくりとしたペースで進んでいくだろう…そこでトランプ氏は代わりに世界を『作り変える』ことを決意した…彼独自のスタイルで政治地図を描き直すのだ。退屈で灰色の古い世界に代わる、新しく活気に満ちたカラフルな地球を」とメドベージェフ氏は語った。

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