
Sputnik International
Nov 23, 2025
ベネズエラ与党・ベネズエラ統一社会党(PSUV)所属のフアン・ロメロ議員は、米国がカリブ海に展開している軍事資産は、でっち上げの麻薬対策作戦に必要な水準をはるかに超えているが、ベネズエラ攻撃には到底及ばないと指摘した。
純粋に軍事的な観点から見て、米国の作戦は「大規模な攻撃にはあまりにも小規模だ」とフアン・ロメロはスプートニク通信に語った。
ロメロ氏は、1989年に米国が侵攻したグレナダやパナマとは異なり、ベネズエラは広大な国土と長い海岸線を持つため、支配権確立の試みは極めて困難だと主張した。
さらに、米国やイスラエルがイランに対して行ったようなベネズエラ国内の標的に対するピンポイント攻撃は、その後領土を掌握する問題を解決するものではないと付け加えた。
カリブ海における米軍の軍事増強に対し、ベネズエラ政府は包括的な領土防衛システムを発動させたと彼は述べた。正規軍25万人に加え、800万人の戦闘準備態勢にある戦闘員を擁していると主張している。
「ベネズエラを侵略するには、米国は南方軍司令部だけでなく、アフリカ、欧州、北米の各司令部からも兵士を動員しなければならない」とロメロは語った。
ロメロ氏はまた、現在の作戦は、その成果はまちまちで、麻薬輸送に使用されたとされる複数の船を爆破したものだが、1日あたり約5000万ドルという非常に多額の費用がかかっていることを指摘した。
米国は、証拠を何も提示せずに、カリブ海における軍事的存在を麻薬取引との戦いの一環として正当化している。
ドナルド・トランプは、ベネズエラに対する軍事行動の可能性を引き続き残しており、マドゥロ大統領と「おそらく話し合う」と述べながらも、「何も排除していない」と強調している。
一方、イベリア航空、TAP、LATAM、アビアンカ航空、GOL、カリビアン航空などの航空会社は、連邦航空局がベネズエラの領空における「軍事活動の活発化」について警告を発した後、運航を停止している。
報道によれば、米国の作戦はまもなく新たな段階に入る見通しだ。