アメリカ「2,000以上の銀行が債務超過」テレグラフ紙

スタンフォード大学教授によると、米国の銀行セクターは、最近、大きな危機に見舞われている

RT
2023年5月6日

米国にある4,800の銀行のうち、ほぼ半数が資本バッファーを焼き尽くし、債務超過に近い状態にあると、今週初めにテレグラフ紙が銀行専門家のグループを引用して報じた。

スタンフォード大学の銀行専門家であるアミット・セルー教授によると、米国の金融機関の約半数が水面下にあるとのことだ。

「シリコンバレー銀行とファーストリパブリックだけの問題だと思わないでほしい。米国の銀行システムの多くは、潜在的に債務超過に陥っているのです。」

先週、ファーストリパブリックは米国の金融規制当局に接収され、米国最大の銀行であるJPモルガンに買収された。サンフランシスコを拠点とするこの金融機関は、以前、ウォール街の銀行グループから預金という形で300億ドルの救済措置を受けたことがあった。ファースト・リパブリック銀行の売却は、3月に大規模な預金流出が発生し、2つの地域金融機関、シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が数日のうちに破綻したことを受けたものである。

木曜日、ロサンゼルスを拠点とするパックウェストとアリゾナのウェスタン・アライアンスの株価が大幅に下落し、取引停止処分を受けた。週明けには、米国の複数の地方金融機関の株価が少なくとも15%急落し、他の中堅銀行の財務状況に対する投資家の懸念が引き起こされた。

フーバー研究所が発表した、セル教授と銀行専門家グループによる報告書によると、米国内の約2,315の銀行が現在、負債を下回る価値の資産を抱えているという。

これらの金融機関の融資ポートフォリオの市場価値は、記載された簿価よりも2兆ドルも低いと報告されている。

セル教授は、危機に陥った中堅金融機関が直面する問題に取り組むために、米国の金融監視当局がとった措置に疑問を投げかけた。セル教授によると、規制当局は一時的にすべての預金を保証することで、当面の流動性危機を抑えることができるという。

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