ニューラリンク社は、被験者の頭蓋骨にチップを埋め込むことで、さまざまな医療上の不満を解決することを目指す。
RT
2023年5月26日
イーロン・マスクの脳インプラント企業で、その技術を使って麻痺や失明などの症状を治療したいと考えているニューラリンクは、米国食品医薬品局(FDA)から認可を受け、人体実験を行うことが可能になったと、5月25日に発表した。
「私たちは、私たちの最初の人体内臨床試験を開始するためのFDAの承認を受けたことを共有することに興奮しています。」とニューラリンクは、ツイッター上の投稿で述べている。マスク氏は事前に何度か、この技術の試験許可が下りると予測していたが、2022年初頭の前回の申請はFDAに却下されたと、このプロジェクトに携わった科学者が3月にロイター通信に語っている。
今回の認可は、「いつか我々の技術が多くの人を助けることができるようになる重要な第一歩 」であり、「FDAと緊密に連携したニューラリンクのチームによる驚くべき作業の結果である」と同社は述べている。
マスクは以前、ニューラリンクが「脊髄を切断された人に全身の機能を回復させる」ことが野望であると述べている。
ニューラリンクは、参加者の募集を開始する計画はまだないとし、FDAはこの技術を人体実験に承認する決定について正式にコメントしていない。昨年、マスク氏は、この装置の安全性に自信があるので、自分の子供の脳にこのチップを埋め込んでも構わないと述べている。
平均的な硬貨ほどの大きさのニューラリンク・インプラントのプロトタイプは、今のところサルの頭蓋骨に埋め込まれており、同社はデモンストレーションでそれを披露した。このインプラントは、神経の活動を記録し、その情報をブルートゥース接続でスマートフォンなどの外部機器に伝える。
マスク氏によると、ニューラリンクは、移動障害や視力障害の治療に役立つだけでなく、うつ病、統合失調症、自閉症の人々にも効果があり、ウェブブラウジングや被験者間のテレパシー通信のためのユーティリティとしても機能する可能性があるという。
ニューラリンク社は、昨年末、動物愛護違反の疑いで非難を浴びたことがある。12月のロイター通信の報道によると、初期段階のテストでは、サル、ヒツジ、ブタなど約1,500匹の動物が殺処分されたという。