「ユーロ圏の工場活動が鈍化」S&P グローバル

主要なPMI指数は36ヶ月ぶりの低水準に急落していることがデータで示された。

RT
2023年5月26日

S&Pグローバル社の調査によると、ユーロを使用する20カ国の製造業活動は、商品とサービスに対する世界的な需要の格差が広がる中、新型コロナの大流行以来最も速いペースで減少している。

火曜日に発表されたレポートによると、製造業の購買担当者指数(PMI)は4月の45.8から5月には44.6に低下し、成長と収縮を分ける50のマークをさらに下回った。サービス業のPMIは2ヵ月ぶりの低水準となったが、55.9の数値は依然として堅調な拡大を示している。

製造業に対するサービス業の伸びは、2009年1月以来最も大きいことが示された。

月の成長率は、ユーロ圏最大の経済大国であるドイツが牽引し、サービス業に限定されるものの、13ヵ月間で最も急激な伸びを示した。S&Pによると、サービス部門の生産高は2021年8月以来最大の伸びを示したが、ドイツの財生産高は6ヵ月間で最も急激な減少を示した。

ユーロ圏第2位の経済大国であるフランスは、サービス部門の成長の弱化に伴い、財生産がさらに著しく低下し、成長率が現在の4ヶ月間の拡大スパンで最低に落ち込んだ。

ユーロ圏の他の地域は5ヶ月連続で成長したが、サービス業の成長鈍化と製造業の生産高がますます急落したため、景気拡大は2月以来の低水準に冷え込んだことがわかった。

ハンブルグ商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デ・ラ・ルビアは声明で、「サービス部門の健全な状態により、第2四半期のGDPは伸びたと思われる。しかし、製造業は経済全体の勢いを削ぐ強力な足かせとなっている。この部門のドイツ企業は、特にブレーキがきつい」と述べた。

エコノミストによると、サービス部門の販売価格が実際には前月よりも上昇したため、欧州中央銀行(ECB)はPMIの価格データで「頭を悩ませる」だろうとのことである。デ・ラ・ルビア氏は、「ECBが警戒しているのは、まさにこの部門の価格動向だ。ここでまだ観察できる上昇の動きが、中央銀行が金利を一旦停止することを妨げている」と語っている。

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