トランプ前大統領「ドルについて警告」

共和党の最有力候補はアメリカの衰退を嘆き、自分の大統領在任時にドルは下げたことがないと主張した。

RT
2023年8月17日

ドナルド・トランプ前アメリカ大統領は、木曜日に行われたFox Businessのインタビューで、ドルが世界の基軸通貨としての地位を失い、それに伴って地政学的な頂点に立つアメリカの地位も失いそうだと警告した。

「わが国は地獄に落ち、大物にはなれない。われわれには力があるが、それは衰えつつある。実際、通貨の面でも衰えている」とトランプは主張した。

ドルが世界の基軸通貨でなくなることは、「どんな戦争に負けるよりも大きなことだ」と共和党のフロントランナーは続けた。そのような考えはトランプ大統領の時代には「考えられなかった」ことだが、「今や人々はそれを考えている」-特に中国はーと彼は嘆いた。

アメリカという国の現状を考えると、これはさらに憂慮すべきことだとトランプ氏は認めた。「我々はすでに多くの点で第三世界の状態に戻りつつある。空港を見ても、ターミナルを見ても、不潔な道路や壊れた道路、その他もろもろを見ても、まるで第三世界の国のようだ。」

バイデン政権が石油の新規掘削を一時停止し、現在のインフレスパイラルを引き起こしたと指摘した。バイデン政権が発足する前、アメリカはロシアとサウジアラビアを合わせた生産量をわずか18ヶ月で上回るところまで来ていたとトランプは主張し、「われわれは大儲けしていたはずだ。私たちは借金を返済し、この国の誰も見たことがないようなことをしていただろう」と主張した。

現在、財務省の試算では32.6兆ドルに上るアメリカの国家債務を返済しようとした大統領はいない。

トランプ自身はこの数字に6.7兆ドルを上乗せしており、借金の額ではブッシュ、オバマの両氏に遅れをとっているが、バイデン氏よりは上回っている。しかし、学生ローンの免除やウクライナ紛争など、理論的には底なしの支出計画があるため、現職にはまだ1年半の猶予がある。

米国経済が明らかに不安定であること--ワシントンの信用格付けがフィッチ・レーティングスによってAAAからAA+に格下げされたのは、史上2度目であると、米国による制裁の矛先を向けられる国の数が増えていることが、基軸通貨としてのドルを捨てようとする人々の関心をかつてないほど高めている。

こうした制裁措置に刺激され、BRICS諸国は米国の国際銀行送金システムSWIFTに代わるものを策定することになった。

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