「第三次世界大戦はすでに始まっている」 - ロシアの外交政策専門家

フョードル・ルキヤノフは、新たな世界規模の戦争は、単一の大きな紛争ではなく、絡み合った一連の紛争として起こると考えている。

RT
31 Oct, 2023 16:17

第三次世界大戦はすでに始まっている、とロシア外交の第一人者であるフョードル・ルキヤノフ氏が語った。「不愉快」だが「管理可能」であった世界秩序は崩壊しつつあり、現在進行中のイスラエルとハマス間のエスカレーションを含め、紛争解決のメカニズムは存在しないようだ、と彼は考えている。

シンクタンク外交防衛政策評議会(SVOP)の会長であり、雑誌『ロシア・イン・グローバル・アフェアーズ』の編集長でもあるルキヤノフ氏は、先週コムソモリスカヤ・プラウダ紙が掲載したインタビューの中でこのように発言した。

ルキヤノフ氏は、ナゴルノ・カラバフ紛争、ロシアとウクライナの対立、中東での新たなエスカレーションを例に挙げ、「最近、世界では、凍結されていた古い紛争が再燃している」と述べた。

現在進行中の紛争の数々は、事実上、新しい世界大戦であり、20世紀の2つの世界紛争とは大きく異なるようだ、とバルダイ国際討論クラブの研究理事でもあるルキヤノフ氏は示唆した。

世界全体に影響を及ぼす紛争が連鎖している。実際、第三次世界大戦はすでに進行中です。その意味では、20世紀に起こった戦争に比べればまだましですが、喜ぶことは何もありません。

「私たちは本能的に、大戦や第二次世界大戦のような戦争が始まると思っている。しかし、そのような戦争は恐らくもう起こらないだろう。何しろ核兵器があり、それがまだ多くの人を抑えているのだから」と専門家は言う。

中東での紛争激化は、これから起こる最後の紛争ではなく、近いうちに世界中でさらなる敵対行為が勃発すると予想されている。

「国際秩序は崩壊しつつある。それは相互破壊の恐怖に基づく不快なものだったが、管理可能なものだった。中東での戦争は以前にも勃発したが、ソ連とアメリカが介入し、次の紛争が起こるまで鎮火させた。そして今は、一時的な和解のメカニズムさえ見いだせない」とルキヤノフ氏。ルキヤノフ氏は、パレスチナの過激派組織ハマスがイスラエルを攻撃する「適切な」タイミングを選んだようだと指摘した。

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