「バイデン=習近平首脳会談」米中関係の基調は修正されたが実質は変わらず-元アメリカ国務省高官


Sputnik International
16 November 2023

ジョー・バイデン大統領は、サンフランシスコで中国の習近平国家主席と会談し、太平洋に面する2つの大国間の冷え切った雰囲気を改善したが、両者間の緊張の原因を解決するものではなかったと、元国務省高官のチャス・フリーマン氏がスプートニクに語った。

バイデンと習近平は、水曜日のAPEC首脳会議の傍ら、外交・安全保障に関する広範な二国間協議を行った。両首脳は、コミュニケーションを改善し、軍と軍の直接の接触を再開することで合意した。

両首脳が会談した数時間後、バイデンはそれ以前の会談で進展があったと述べたにもかかわらず、首脳会談後には習近平を「独裁者」と呼んだ。

1972年にリチャード・ニクソン大統領が初めて中国を公式訪問した際、個人通訳を務めたフリーマンは、「二国間関係のトーンは和らげられたが、中身は和らげられなかった」と語った。「痛みの鍼治療のように、この会議は原因よりもむしろ症状に対処しようとした。

フリーマンは、東欧や西アジアにおける戦争と平和の問題に関して、「心のふれあいはなかった」と語った。

フリーマン氏は、「バイデン氏は当分の間、米国がすでに煽り立てた、あるいは米国を共同交戦国にした戦争に、また新たな戦争を加えることを避けた」と述べた。

フリーマンは、今回の会談で、気候変動、核拡散、人工知能のようなグローバルな問題に対する協力、あるいは少なくとも協調的な政策の可能性が再び開かれたと付け加えた。

国務省の元高級外交官は、習近平がアメリカのビジネス界の「大物」を集めて行ったスピーチは、その種の模範となるものだったと述べた。

フリーマンは、「習近平氏は、中国の起業家階級や民間部門が抱く貿易・投資政策の方向性に対する不安を解消しようとする一方で、米国内の既存の有権者との結びつきを強化した」と述べた。

水曜日のバイデン=習近平会談は、2017年にドナルド・トランプ前米大統領のマール・ア・ラーゴ邸を訪れた中国国家主席にとって、約6年ぶりの米国訪問となった。

バイデンが最後に習近平と直接会談したのは2022年のインドネシアだった。

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