中国「新国防相を発表」

董軍提督は2021年から中国海軍司令官を務めていた。

RT
29 Dec, 2023 14:27

中国政府は海軍総司令官を国防相に任命した。前任の国防相が10月下旬、汚職スキャンダルへの関与が報じられるなか解任されたことを受けての動きだ。

金曜日、全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、董軍海軍大将の国防相就任を含む一連の人事を決定した。この62歳の提督は、長年中国海軍で着実に出世し、2021年に海軍トップに就任した。

海軍の指揮官に就任する前は、南シナ海での作戦を担当する南方作戦司令部の副司令官を務めていた。南方作戦司令部は、中国が自国の領土だと主張する台湾をめぐり、北京とワシントンの間で緊張が渦巻いている場所だ。

今年、ワシントンが台北への外資系軍事売却を承認し、ナンシー・ペロシ前下院議長を含む多数の米政府高官が台湾を訪問したことで、中米関係はさらに悪化した。北京は、この動きを中国の主権に対する侵害であり、地域の安定を揺るがそうとするものだと非難している。

董国防相の任命は、北京が10月下旬に李尚福前国防相を解任した後、解任について公の場で説明することなく行われた。それ以前の8月以来、李国防相は公の場に姿を現しておらず、欧米メディアは憶測を呼んでいた。しかし9月、ロイターは多数の情報源を引用して、李氏が軍備調達の際の汚職疑惑で捜査を受けていると報じた。

また、フィナンシャル・タイムズ紙によると、李はロシアの装備品購入に関与した疑いで2018年にアメリカの制裁リストに掲載されており、これがアメリカの国防当局者との会談に直接参加できない主な理由だったという。李とは異なり、董軍はそのような制限を受けていないことが知られている。

一方、緊迫した米中関係にもかかわらず、ジョー・バイデン米大統領と習近平は先月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、両国間のハイレベル軍事接触を再開することで合意した。その結果、国防総省によれば、チャールズ・ブラウン統合参謀本部議長は先週、中国側の劉振立と会談し、「世界と地域の安全保障に関する数多くの問題」について話し合った。

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