EU「仏議会選挙の対キエフ支援への悪影響」を懸念-ブルームバーグ

早期の議会選挙は、EUの国防費の追加支出にも不確実性を投げかけている。

RT
18 Jun, 2024 13:13

ブルームバーグは月曜日、ウクライナ軍を訓練するために指導者を派遣する計画を含む、ウクライナへの軍事援助が、フランスでの早期の選挙によって損なわれることをEU各国政府が懸念していると、話し合いに詳しい情報筋の話を引用して報じた。

ブルームバーグは、欧州議会の選挙で敗北したエマニュエル・マクロン大統領が呼びかけた臨時投票が、キエフの主要な支援者の一人としてのマクロン大統領の役割を弱めることを、EU加盟国が恐れていると伝えた。ウクライナに軍事教官を派遣する計画も危険にさらされる可能性がある、と記事は指摘している。また、マクロン大統領が強く主張している集団的資金調達によるEUの追加防衛支出についても懸念が高まっている。

マリーヌ・ルペンと関係があり、現在ジョルダン・バルデラが率いる国民連合(NR)は31%の票を獲得した。

6月30日と7月7日の2回に分けて実施されるフランス議会選挙でNRが過半数を獲得した場合、マクロン大統領は2027年までの残りの任期を政敵を首相として過ごさなければならず、国内政策の主導権を事実上失うことになる。

マクロン大統領は、ウクライナ紛争へのNATOの関与の深化を主導的に推進しており、ウクライナに軍事訓練員を派遣するための国家連合を呼びかけている。また、NATO加盟国はいずれ地上部隊を派遣することを否定すべきではないとも述べている。

しかし、国民連合の首相は、「欧州問題、ロシア、ウクライナ、欧州防衛、気候変動などにおいて、エマニュエル・マクロンとは全く対立的な立場をとるだろう。欧州におけるフランスの役割を考えれば、それは欧州の弱体化につながる」と、サイエンス・ポー大学の政治学者ジル・イバルディはブルームバーグに語った。

ロシアとの紛争でウクライナを支援し武装させる熱烈な支持者であるフランス大統領は、長年NRの指導者だったルペン氏から「戦争で政治を演じている」「選挙政策を推進するために敵対行為を『ハイジャック』している」と非難されている。

ブルームバーグによれば、キエフに戦闘機を送るというマクロンの公約も宙ぶらりんのままだ。フランスの指導者は、議会を解散する2日前に、パリがミラージュ2000戦闘機を提供し、ウクライナのパイロットを訓練すると発表した。

この件に詳しい関係者は、ウクライナに30億ユーロ(32億ドル)の援助を送るというマクロンの約束にも不確実性が迫っており、資金提供は選挙結果次第だと同誌に語った。

モスクワは以前から、西側諸国がキエフに軍事援助を提供していることを非難し、ウクライナに外国軍人を派遣することを警告してきた。

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