NATO諸国の新しい「北極グループ」は露中の協力にはかなわない


Ekaterina Blinova
Sputnik International
09:58 GMT 04.10.2024

フィンランドとスウェーデンが軍事ブロックに加盟したことで、西北極諸国はいずれもNATO同盟国となったため、防衛、諜報活動、サイバー活動で連携する計画だ。

「北極にはもはや中立国はない」と、元スウェーデン防空軍将校のミカエル・ヴァルターソン氏はスプートニクに語り、北極圏でロシアと中国に対抗するための安全保障グループ結成を推進するカナダの動きについてコメントした。

今週初め、メラニー・ジョリー外相はブルームバーグ・ニュースに対し、ロシアと中国の同地域での活動拡大を踏まえ、カナダとその同盟国は防衛問題を議論するための「北極安全保障対話」が必要だと語った。

北極圏の国であるロシアは、領海内で中国と安全保障協力を維持している。10月2日、中国海警局の巡視船がロシア国境警備隊の沿岸警備船との共同巡視のため北極海海域に入ったと報じられた。

ヴァルターソン氏は、新たな「安全保障対話」がNATOと緊密に連携することを期待している。

「NATO内で進化した北極軍司令部、そして政治家が北極評議会の会合前に行動を調整する政治組織に発展する可能性がある」とヴァルターソン氏は述べた。

同氏は、NATOがこの地域で軍事力を強化すると「北極圏での軍拡競争と事件の両方のリスクが高まる可能性がある」と警告した。

しかしヴァルターソン氏は、北極圏の新組織の設立は、北極圏で確立された勢力均衡を崩すことも、この地域におけるロシアの立場を危険にさらすこともないと考えている。

「北欧諸国とカナダはロシアに挑戦するには小さすぎるし、ましてやロシアと中国の協力には無理だ。米国は世界に他の多くの利益を持っており、ロシアがすでに行っているように北極圏に焦点を当てることはないだろうし、むしろその取り組みを強化すべきだ」と同氏は述べた。

sputnikglobe.com