中国「実験室育ちの肉を食卓へ」

政府は国内の食糧供給を確保する方法を模索

RT
2023年8月13日

中国の新興企業CellX社は今週、14億人の国民の食糧安全保障を確保しようとする政府の試みの中で、上海に国内初の培養肉工場を立ち上げた。

この工場には、年間「一桁トン」の培養肉を生産する能力を持つ2,000リットルのバイオリアクターがあり、バイオリアクターは間もなく増設される予定である。

CellXの共同設立者でありCEOのジリャン・ヤンによれば、このパイロットプラントは、大規模生産の前に、培養肉を食卓に届ける一歩手前の段階である。

「このパイロット施設から得られた知見は、2025年までに完成させる予定の商業生産施設(年間数百トンの製品を生産可能)に生かされます」とヤン氏はサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙に語った。

アジア最大の食肉消費国のひとつである中国は、人口を養い、輸入への依存を減らすために、持続可能な動物性タンパク源を見つけることを目指している。米国農務省の最近の報告書によると、中国の食肉消費量は1970年代から大幅に増加しており、今後10年間でさらに増加する可能性がある。

昨年、北京は第14次バイオ経済発展5カ年計画の一環として、実験室育ちの肉を含む合成タンパク質を食料源として開発することへの支持を表明した。

ヤン氏によると、パイロット施設はCellXの生産コストを1ポンドあたり100ドル以下にまで下げるのに役立ち、高級肉に対する競争力を高めるという。2025年の商業生産施設の立ち上げにより、さらなるコスト削減が期待される。

培養肉は動物の細胞を直接培養することで生産されるため、食用の動物を飼育する必要がない。シンガポールは2020年12月に培養肉の販売を許可した最初の国で、米国がこれに続いている。

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