中国「地球3分の1を地図化できる初の静止レーダー衛星『陸地探査4号』を打ち上げ」


Fantine Gardinier
Sputnik
2023年8月17日

近年、中国の宇宙開発計画は急上昇しており、ハイテク衛星のネットワークを劇的に拡大し、月や火星に探査機を送り込んでいる。最近、北京は今後10年以内に有人月面基地を建設する計画を発表した。

土曜日未明、長征3Bロケットが中国四川省の西昌衛星発射センターから、陸地探査4号01(Ludi・Tance-4 (01))衛星を搭載して飛び立った。

この衛星は地球周回軌道に位置し、Lバンド合成開口レーダー(SAR)を使って一度に地球の3分の1までを監視する。

中国航天科技総公司(CASC)によると、陸地探査4号は「中国航天科技総公司第五研究院によって開発されたもので、我が国および周辺地域の防災・減災、地震監視、土地・資源調査、海洋、水利、気象、農業、環境保護、林業、その他の産業の応用ニーズを満たすもの」だという。

地球周回軌道は、人工衛星が使用する軌道の中でも最も高い軌道のひとつであり、地表から約22,370マイル(約36,000キロメートル)上空にあるにもかかわらず、この衛星はアジア太平洋地域全体を約65フィート(約20メートル)の解像度で監視することができる。

中国は昨年、地滑りや地震、その他の地質現象を監視するために、他の2機の陸地探査衛星をわずか372マイル(600キロ)という非常に低い軌道で打ち上げた。

レーダーはあらゆる天候を透過できるという点で、従来の写真撮影よりも大きな利点がある。中国の高解像度地球観測システム(CHEOS)衛星も、晴天時にはより高い解像度を持つにもかかわらず、この限界に悩まされている。

イギリスのクランフィールド大学で宇宙システムとセンサーを研究するスティーブン・ホブス教授は、この衛星の解像度は「地同期レーダーとしてはかなり良い」と米メディアに語った。

「地滑りや地震によるミリメートルレベルの微妙な地盤変動を観測できるはずで、これは強力な測定能力だ。」

「地球同期軌道の主な利点は、大陸スケール(地球表面の約30%)で地球を永久に見渡せることで、1つの衛星で特定の地域を迅速に繰り返し観測することが可能だ」と専門家は付け加えた。

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