中国、AI制御のドローン母艦研究船「洙海雲」を就航

中国は、自律的に航行し、数十機のドローンを空や海に展開できるハイテク「スマートシップ」である最新の研究船を正式に就航させた。

Fantine Gardinier
Sputnik
2023年1月13日

洗練された外観と鮮やかな色彩を持つ洙海雲は、空母というよりヨットのように見える。しかし、これは中国の新しいドローン母艦であり、多数のUAVを搭載している。

洙海雲は全長88.5メートル、幅14メートル、排水量約2,000トンで、哨戒フリゲート艦程度の大きさである。それにもかかわらず、数十台の無人航空機、水上機、水中機(UAV、USV、UUV)を同時に配備し、運用することが可能だ。速度は18ノットに達することができる。

ただし、洙海雲を運用しているのは人民解放軍(PLA)海軍ではなく、広州に拠点を置く南方海洋科学技術広東研究所である。科学者たちは、この船を海洋調査、地図作成、観測、海上パトロールに使うつもりだ。

しかも、科学者が搭乗していなくても操作できる。洙海雲は、遠隔操作することも、人工知能(AI)の制御で完全に機能させることも可能だ。

洙海雲は、中国国家造船公司(CSSC)によって建造され、昨年5月に試験を開始した。科学者たちは木曜日、中国メディアに同船の運用成功について発表した。

「私たちは、12時間連続でボートを無人運転するテストを行いました。障害物を避け、自分で進路を計画できることが証明され、当初の設計目標を完全にクリアしました」と、研究所の責任者で中国科学院の陳岳は述べている。

中国と米国の競争が過熱する中、両国は軍艦の規模を含め、軍事力を強化する方法として自律走行に注目している。しかし、これまでのところ、北昆知能科技が試験運転している200トンの「ステルス船」のような小型船しかテストしていない。また、CSSCが運営する実験設計局「716研究院」では、大きさ不明の大型艦を建造中である。
空では、PLA空軍が、人間のパイロットに同行して空を飛び、偵察、照準、攻撃、防御の能力を追加で提供する「忠実な翼手」ドローンをテスト中である。米国やオーストラリアなど、他の国も同様のシステムを開発している。

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