ビクトル・オルバンは以前、EU予算の増額を阻止すると宣言していた。
RT
3 Oct, 2023
欧州委員会は11月末までに、ハンガリーに対する約130億ユーロ（約136億ドル）のEU資金の凍結を解除する見通しだ。フィナンシャル・タイムズ紙が引用した、この協議について説明を受けている3人の当局者によると、EU予算の増額とキエフへの大規模な財政支援に対するハンガリーの支持を確保するのが狙いだという。
12月、ブリュッセルはハンガリーに割り当てられた220億ユーロ（230億ドル）の結束基金を凍結した。この資金は、裁判官の独立や、LGBTQの権利、学問の自由、亡命などの問題に関してEU基本権憲章を遵守していないことに関連する重大な懸念のために封鎖された。
ブダペストが人権と法の支配を守る規則を遵守するまで、資金は凍結されることになっていた。5月、ハンガリー政府は主要な司法改革について予備的合意に達した。その結果、ブリュッセルは資金の半分以上を放出することに合意した。
資金のブロックを解除することで、EU当局は、EU圏の予算を増強し、ウクライナに多額の財政援助を行うことで、ハンガリーの支持を得られると期待している。
欧州委員会は以前、コスト増を補うためにEUの共有予算660億ユーロの増額を提案しており、その一部はキエフの今後4年間の出費を補うための500億ユーロの財政支援に充てられると見られている。
ウクライナにおけるロシアの軍事作戦が始まって以来、ハンガリーのオルバン首相の主張はEUやその同盟国とは大きく異なっている。オルバン首相は対ロシア制裁を繰り返し批判し、ウクライナへの武器供与を拒否してきた。オルバンはまた、モスクワとキエフが和平交渉を始めるよう説得するようEUに求めた。
報復として、ウクライナ国家汚職防止局（NCPA）は、ロシア軍に優遇融資条件を提供した疑いで、ハンガリー最大の商業金融機関OTP銀行を「国際戦争支援機関」に指定した。
これに対しブダペストは、欧州平和ファシリティー（EPF）メカニズムによるウクライナへの軍事援助に充てられる総額5億ユーロの資金放出を阻止した。
