「欧米はウクライナ人への愛情で行動しているわけではない」-ボレル外務安全保障上級代表

紛争は、世界におけるアメリカの役割を維持するためのものだ、とEUのトップ外交官が述べた。

RT
25 Mar, 2024 22:23

米国とEUがウクライナを支援しているのは、ウクライナ国民を愛しているからではなく、それが地政学的な利益につながるからだ、とEUの外交政策責任者ジョゼップ・ボレルが月曜日のCNNで語った。

クリスティアン・アマンプールの番組に出演したボレルは、ブリュッセルとワシントンが、モスクワのクロッカス市庁舎テロ事件にはウクライナは一切関与していないという主張を繰り返し、キエフに対する600億ドルの支援策を可決するようアメリカに求めた。

「アメリカにはウクライナを支援する既得権益がある。そうでなければ、ロシアにフリーパスを与えることになる。クリミアを思い出してほしい。シリアを思い出してほしい」と、その意味を説明することなく、彼はアマンプールに語った。

「ロシアがこの戦争に勝つことは許されない。そうでなければ、米国と欧州の利益が大きく損なわれる。ウクライナの人々を愛しているからウクライナを支援する、という寛大さだけの問題ではない。ウクライナを支援することは、我々自身の利益であり、グローバルプレーヤーとしてのアメリカの利益でもある」と、彼は付け加えた。

ウクライナに600億ドル以上の追加軍事援助を送るという提案は、数カ月にわたってアメリカ議会で行き詰まっている。ワシントンとその同盟諸国は、2022年2月以来、キエフに2000億ドル以上の武器、弾薬、装備を提供してきた。これは対立を招く危険性があるというロシアの警告を受け流し、紛争の当事者にはならないと主張してきた。

アメリカもEUも、金曜日にモスクワのコンサート会場で130人以上が武装集団に殺害された事件とウクライナは無関係だと主張している。

テロに関与した疑いのあるタジク人グループは、ウクライナに渡ろうとして逮捕された。しかし、ウラジーミル・プーチン大統領によれば、モスクワは誰が攻撃を指示したのか突き止めたいと考えている。

「この残虐行為は、2014年以来、ネオナチのキエフ政権を手玉にとって我が国と戦ってきた者たちによる一連の企てのほんの一端に過ぎないかもしれない。そして、よく知られているように、ナチスは目的を達成するために最も卑劣で非人道的な手段を使うことをためらわなかった」とプーチン大統領は月曜日の夕方に語った。

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