ローマ教皇、米国人カトリック教徒に「二つの悪魔のうちより小さい方」を選ぶよう促す

中絶容認派のハリス氏と移民排斥派のトランプ氏はどちらも「命を害している」と教皇は述べた。

RT
13 Sep, 2024 20:54

ドナルド・トランプ氏とカマラ・ハリス氏は、ともに「命を害し」ており、カトリック教徒の有権者は「より小さな悪魔」を選ぶべきだと、金曜日にフランシスコ法王は記者団に語った。

シンガポールからローマに戻る機上で記者団に語った教皇は、「投票に行かないのは醜い行為だ」と述べ、信者は「投票に行かなければならない」と語った。

さらに、「より小さな悪魔を選ばなければならない」と述べた。「より小さな悪魔とは誰のことだろうか?あの女性か、それともあの紳士だろうか?私にはわからない。移民を追い払う者か、子供を殺す者か、どちらも生命を害している。」

トランプ氏は当選した場合、米国の南部国境を閉鎖し、「米国史上最大の国外追放作戦」を指揮することを公約している。ハリス氏は、2022年に覆された画期的な最高裁判決であるロー対ウェイド事件と同等の中絶へのアクセスを保証する法律に署名することを誓っている。

ロー対ウェイド事件は女性の人工妊娠中絶を求める権利を保護したが、この権利に対する一定の制限、例えば妊娠第2期以降の中絶禁止などは、その後の立法で定められた。ハリス氏の副大統領候補であるティム・ウォルツ氏は、2023年に中絶を出生の瞬間まで認める法案を署名した。

「移民を追い払うこと、彼らをどこにでも好きなように置き去りにすること…それはひどいことです。そこには悪があります。母親の子宮から子供を追い払うことは暗殺です。なぜなら、そこには命があるからです。私たちはこれらのことをはっきりと語らなければなりません」と、金曜日に教皇フランシスコは記者団に語った。

教皇は、カトリックの教えに沿って、一貫して中絶に反対してきた。しかし、司祭が中絶を許すことを認め、その行為を支持する政治家に対して司教が聖体拝領を拒否しないよう促してきた。

また、前任者よりも移民関連の問題に対してリベラルな姿勢を取っている。2016年の大統領選挙の際には、トランプ氏の提案した米国とメキシコの国境を壁で囲うという案を「キリスト教徒らしくない」と批判し、2019年にはバチカンがメキシコ経由で米国への入国を試みる7万5000人の中央アメリカ移民に50万ドルを寄付した。

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