「マイク・ターナー下院議員『ロシアの脅威を警告』」-スコット・リッターによる分析


John Miles
Sputnik International
16 February 2024

元国連兵器査察官スコット・リッターは、マイク・ターナー下院議員の大ニュースとなった発表のタイミングは偶然ではないと語る。

オハイオ州選出のマイク・ターナー下院議員は今週、米国に対する「重大な国家安全保障上の脅威」を警告し、波紋を呼んだ。その脅威はすぐにロシアのものであることが明らかになり、アメリカの衛星通信を不能にするためにロシアが爆発させる可能性のある「宇宙核」の危険性をめぐって、メディアはすぐに大騒ぎになった。

ターナーは数日前、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と連帯する議会代表団の一員としてウクライナを訪問したばかりだった。ターナーの主張は、バイデン政権がアメリカの支援するウクライナの代理戦争に資金を提供し続けようと苦闘している最中でもあり、主要共和党議員はキエフとテルアビブへの援助を盛り込んだ妥協案を阻止している。

元国連兵器査察官で内部告発者のスコット・リッター氏は木曜日、スプートニクの番組「フォルト・ライン」に出演し、最新のロシア恐怖症のヒステリーについて議論した。

リッター氏は、ジョージ・W・ブッシュ政権時代にイラクの大量破壊兵器に関する情報機関の主張に反抗したため、ワシントンで敬遠された人物である。「ターナーは...このウクライナ紛争を民主主義の擁護のためではなく、米国の戦略的目的であるロシアを打ち負かすためだと考えている人々の陰謀団の一員だ。」

「アメリカ人を一人も失うことなく彼らを殺し、ロシアを弱体化させ、ロシアを破壊し、ロシア社会を崩壊させ、プーチン(ロシア大統領)を失脚させるための条件を整えようとしている。彼はこれが良いことだと信じている。彼はそれが米国の進むべき方向だと信じている。そして彼は、ウクライナが今、自由落下状態にあることも理解している。彼らの軍隊は戦場で虐殺されている。アメリカ人は今、戦場で何が起きているのかまったく理解していない。」

ウクライナは昨年、自慢の「反攻作戦」が見事に失敗して以来、ドンバス紛争における運気の低下に直面している。ここ数日、ロシア軍はアヴデエフカという都市で優位に立ったが、そこでは何カ月もウクライナ軍との膠着状態が続いていた。この数週間、弾薬不足がウクライナの増援を弱体化させ、ロシアはキエフの要塞を崩すことができた。

「ロシア軍はどこにも負けていない。黒海では船を失ったが、地上ではウクライナを追い詰めている。ウクライナに、弾薬は残っていない。何も残っていない。」
そして、彼(ターナー)はそれを見て、「もう終わりだ、ゲームセットマッチだ、ロシアの勝ちだ。したがって、ロシアの勝利がもたらす結果を人々に理解させる必要がある」と言っていることを知っている。

リッター氏は、ターナー氏のような議員は、勝利したロシア軍が「ヨーロッパを支配」することを心配していると推測した。何十年にもわたる冷戦時代のパラノイアにもかかわらず、ロシアと同盟関係にあったワルシャワ条約機構諸国が西側諸国を軍事的に脅かすことはなかった。それどころか、1918年にアメリカがロシア革命を弱体化させるために軍隊を派遣したとき、ロシアを侵略したのは西側諸国だった。

NATOはまた、ソ連に対抗することを目的とした極秘のグラディオ作戦の一環として、その後数十年にわたってヨーロッパ中のファシスト集団に資金を提供した。最近では、NATOはリビア、アフガニスタン、旧ユーゴスラビアにおける西側の軍事侵略に一役買っている。

さらに最近では、ロシアによるアメリカ選挙への干渉を主張するいわゆる「ロシアゲート」説が、アメリカ社会に眠っていたロシア恐怖症を再び活性化させ、ターナーのような議員がアメリカの反ロシア熱狂主義者の立法府を代表している。

ターナーは、支配的なロシア軍を空想しているだけだ。「今、アメリカの通信網を破壊する新たな能力が出現している。我々はそれを封じ込めることはできない。このロシアを封じ込める最善の方法は、ウクライナに資金を供給し続け、ロシアをウクライナに閉じ込め、ウクライナ人がロシア人を殺し続けることだ。それがこの背後にあるものだ。」

ワシントンとラングレーの当局者がロシアの脅威に対する恐怖を煽る一方で、リッター氏は、アメリカはすでに世界を支配しており、その広大な衛星ネットワークは世界中に力を誇示していると指摘した。

「世界的に権力を誇示する国はひとつしかない、それがアメリカだ」とリッター氏は述べた。

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