米国「ニジェールから『ゆっくり』撤退開始」

ニアメは、ワシントンがサヘル州で1億ドルの無人機基地を運営することを認めていた防衛協定を破棄した。

RT
9 Jun, 2024 05:46

米国防総省アフリカ軍司令部は土曜日、ニジェール側との共同声明で、米国はニジェールからの撤収を開始したと発表した。

最初のステップは、金曜日にニアメの101空軍基地から米空軍のグローブマスターIII輸送機が出発したことである。国防総省はまた、「後方支援」と 「効率的な撤退の確保」のために、米軍兵士を派遣した。米軍の一部はすでにニジェールから本国へ再派遣されたという。

西アフリカのニジェールは3月、サヘル地域を数十年にわたり苦しめてきたジハード主義過激派との戦いにニアメの米軍部隊が役立たなかったことを理由に、ワシントンとの防衛協力を破棄した。ニジェールのアリ・マハマネ・ラミン・ゼイン首相は後に、アメリカはニアメを制裁で脅し、イランやロシアとの関係を深めないよう警告したことも明らかにした。

ニジェールの新政権は、2023年7月に親欧米派のモハメド・バズム大統領を追放した後に発足した。ニアメはその直後、かつての植民地支配者であったフランスとの関係を断ち切った。パリは昨年末に旧植民地からの軍撤退を完了し、アメリカは今年9月までに撤退を終える予定だ。

米国は「安全で秩序ある、責任ある撤退」を完了させることに専念している、と国防総省は金曜日に記した。ワシントンでは、この撤退が2021年の米国のアフガニスタン撤退と同じ轍を踏むのではないかと懸念する声も上がっている。

「私は、政権がこの撤退をアフガニスタンからの撤退と同じように扱うのではないかと危惧している」とマット・ゲッツ下院議員は先月述べ、ワシントンが米軍の安全を優先するよう求めた。

セルゲイ・ラブロフ外相は水曜日、ブルキナファソのイブラヒム・トラオレ大統領との会談後、メディアに対し、ニジェール、ブルキナファソ、マリはサヘル諸国連合の一員として協力関係を発展させていると語った。 サヘル3カ国は「アフリカの問題に対するアフリカの解決策」を探すことになるだろう、と彼は付け加えた。

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