イラン大統領「勝利を祝う」ためシリア訪問へ

エブラヒム・ライシ大統領のシリア訪問は、地域とそれ以外における「転換点」を意味すると、シリアのイラン大使が主張した。

RT
2023年5月1日

イランのエブラヒム・ライシ大統領は、10年以上ぶりにシリアを訪問し、在シリア・イラン大使が地域関係の「転換点」となると表現した、会談を行う予定である。

ホセイン・アクバリ大使は、イランの国営通信社IRNAとのインタビューで、2日間のダマスカス訪問は、欧米の世界支配に反対する袂を分かった国同士の関係をより緊密にすると述べ、明らかにアメリカの覇権主義の外交政策に言及している。「この旅はイランとシリアにとって有益なだけでなく、この地域の他の国も利用できる非常に良いイベントだ。」

アクバリ氏は、この訪問のタイミングは、この地域で起きている変化のため、より重要なものになると述べている。イランとサウジアラビアは、先月、中国の仲介で関係正常化に合意した後、数日以内に互いの国に大使館を開設する予定だと報じられている。一方、アラブ諸国の中には、シリアのアサド大統領に対する政権交代運動に失敗した反体制派を支援するために、長年にわたって米国と協力してきたが、シリアとの関係を正常化しつつある国もある。

2011年に始まったシリアの反乱は、50万人以上の死者を出し、大規模な難民を生み出す戦争を引き起こした。しかし、イランとロシアからの軍事・経済的支援により、アサドは勝利を収め、国土の大半を支配下に戻した。イラン当局は、この成功が米国の覇権主義に反対する他の国々を鼓舞することを期待している。

「この旅は、支配体制に反対する国々、特に制裁の対象となっている国々や共通の利害を持つ国々との交流の場を開くことができる。他の国も利用可能だ」とアクバリ氏は語った。

テヘラン大統領府政治問題担当副参謀長のモハマド・ジャムシディは、ライシのシリア訪問は、いわゆる「抵抗軸」の「お祝い」となるだろうと述べた。また、「西アジアは、イランの勝利と米国の失敗という2つの結果を伴う地政学的変化の緊張期を迎えている」と述べた。

2020年1月に米軍に暗殺されたイラン軍司令官カセム・ソレイマニ将軍は、自国の指導者に「外交の成功は現場で力を発揮することに根ざす」と教えたとジャムシディ氏は述べた。

ダマスカスを訪問した最後のイラン大統領は、2010年にシリアの首都を訪れたマフムード・アフマディネジャドである。

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