景気後退が長期化するリスクがあるとエコノミストは警告。
RT
2023年7月7日
ドイツの5月の鉱工業生産は予想外に落ち込み、EUのトップ経済が長期低迷に陥る恐れが高まった。
生産高は前月比0.2%減となったが、これは医薬品の13%減が自動車生産の増加を上回ったためである。
INGのチーフ・エコノミスト、カーステン・ブルゼスキ氏は、最新のデータは「ドイツの産業はまだ停滞から抜け出せていない」と警告した。同氏は、ウクライナ紛争やグリーンエネルギーへの移行といった構造的要因があるなか、見通しの悪さ、受注不足、在庫をさらに積み増す必要性といった「有害な組み合わせ」を指摘した。
「ドイツの国際競争力は近年すでに悪化しており、さらに悪化する可能性が高い。
ドイツの製造業がリセッションの長期化を避けるためには、6月の製造業活動が活発化する必要がある。」
一方、最新の報告書はドイツの製造業の不振が長引く可能性を示唆している。
「第2四半期の最初の2ヶ月間のデータからは、ドイツ経済がさらに縮小するリスクは取り除かれていない」とブルゼスキ氏は指摘した。
同エコノミストによると、ドイツ経済が2四半期以上連続して縮小したのは2008年以来初めてだという。
ドイツのGDPは、2022年前期に0.5%縮小した後、2023年第1四半期には0.3%減少した。
ブンデスバンクは先に、ドイツの景気後退はすぐに終わると予測し、年末までには成長率に戻ると予想していたが、エコノミストたちはさらなる落ち込みを警告している。
LBBW銀行のアナリスト、イェンス=オリバー・ニクラシュ氏は、「第2四半期は停滞するかもしれないが、それ以上に経済生産が再び減少する可能性が高い」と述べた。