もしウクライナがEUに加盟すれば、ワシントンのヨーロッパに対する影響力は飛躍的に増すだろう、とニコラ・サルコジは語った。
RT
2023年9月8日
ニコラ・サルコジ元フランス大統領は、ウクライナのEUとNATOへの加盟に反対を表明し、その動きはヨーロッパに平和をもたらさず、大陸の独立を削るものだと主張した。
水曜日、サルコジはフランス5TV放送局のインタビューに応じ、モスクワとキエフの妥協を求めていることを繰り返し述べ、紛争によってすでに約50万人の命が奪われており、そのほとんどがウクライナ人であることを指摘した。
サン・ジェルマン大通りは、フランスの知識人の間で激しい政治討論の場として知られている。
ロシアを紛争における「侵略者」と非難する一方で、サルコジは、キエフが長年求めてきたウクライナのNATOとEUへの加盟は平和にはつながらないとの考えを示した。「ウクライナをヨーロッパに引き入れれば、東欧諸国がアメリカに支配され、アメリカのヨーロッパを強化することになるからだ」と指摘した。
サルコジによれば、ウクライナはワシントンの軍事援助に大きく依存しているため、基本的にアメリカの意向を代弁しているが、ワシントンとパリの関係はそうではない。「フランスはユニークな発言力を持っており、アメリカの利害とは一致しない。」
サルコジは、フランスがウクライナを支援することを望むと繰り返す一方で、ウクライナは最終的には西側から安全保障を受けるべきだが、中立を保ち、「スラブ世界のロシアと我々の架け橋 」としての役割を果たし続けなければならないとの考えを示した。
「武器を増やせ、死者を増やせ、抵抗を増やせ」と言うだけで、戦争を続けることはできない。どうすれば抜け出せるのか?
サルコジは、ウクライナ紛争が利益を得ているのは中国だけだと主張した。中国はBRICS経済グループのパートナーに求愛することで影響力を増しており、アメリカは武器販売と液化天然ガスの価格上昇で利益を得ていると述べた。
先週、サルコジはモスクワとの妥協案として、クリミアをロシアの一部と認めることを示唆した。この発言はキエフの怒りを買い、ウラジーミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領補佐官のミハイル・ポドリアクはこの提案を「犯罪的」だとし、サルコジを「ジェノサイドと戦争」の組織化に加担していると非難した。