ロシアのハイテク大手「EUのグーグル取り締まりで勢いづく」-ブルームバーグ

ヤンデックスはEU圏のアンドロイド・ユーザーの間でトップ5に入る検索エンジンになった。

RT
20 Oct, 2023 11:07

ブルームバーグが木曜日に報じたところによると、EUの反トラスト規制が、世界的なハイテク企業(特にグーグル)に対するものであることが、EU全域でロシアの検索エンジン、ヤンデックスの人気を高めているという。

アンドロイドOSのウェブサイトのデータによると、ヤンデックスは最近、ドイツ、イタリア、チェコ共和国、デンマーク、その他いくつかの加盟国で使用されている検索エンジンのトップ5に入るまでになった。

ヤンデックスは、モバイルユーザーがグーグルに代わる検索エンジンを選択できる選択画面で、EUのアンドロイド・ユーザーに提供されている検索エンジンのひとつである。この機能は、同社の反競争的慣行に対するブリュッセルの批判の高まりを受けて、グーグルが2019年に開発したものだ。EUの規制当局は米ハイテク大手に43億4000万ユーロ(約4600億円)の罰金を科し、検索エンジン市場からライバルを押しのけることをやめるよう要求した。グーグルはそれ以来、EUの裁判所で判決を不服としている。

アナリストたちは、ヤンデックスの人気が最近高まっているのは、8月下旬に施行されたEUの新しいデジタルサービス法(DSA)が、4500万人以上のユーザーを持つオンラインプラットフォームや検索エンジンを対象としているからだと分析している。この新しい規制の下で、メタ、アップル、グーグルなどのインターネット大手は、コンテンツの節度、ユーザーのプライバシー、透明性に関するより厳しい規則に直面することになる。

有害コンテンツの拡散防止に一層注力し、特定のユーザーターゲティングを制限し、内部データの一部を規制当局と共有しなければならない。DSAに違反した企業は、全世界の売上高の最大6%の制裁金を課され、違反が繰り返された場合は、域内での事業が禁止される可能性がある。

StatCounterのデータによると、DSAの導入後、ヨーロッパにおけるヤンデックスのモバイル検索エンジンの市場シェアは急上昇し、8月の1.6%から9月には2.8%近くまで上昇した。しかし、グーグルのシェアは95.3%である。

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