マイケル・ハドソン「文明の命運」p.233

第三部 オルタナティヴ

第12章 価値、レント、架空資本という古典的概念の復活

今日のポスト工業化経済は、しばしば、よく教育され、やる気があり、生産的で効率的で、ホワイトカラー労働が「非熟練」(低賃金の意味)ブルーカラー労働に取って代わると婉曲に表現される。この現象は、サービス経済と呼ばれている。「サービス」の語源は「servile」で、「召使い」という意味である。依存の状態を意味する。今日の産業革命後のサービス経済は、まさに依存関係の一つである。経済的な依存関係である。

この世襲化が進む貴族は、自らを能力主義と呼び、その富、ひいては二分化した経済の二極化を、より良い教育と技術の自然な結果として描いている。しかし、最も報酬の高い「サービス」は、ますます負債を抱える経済から利子とレントを徴収することである。この収益は技術的な現象ではなく、生産的というよりは抽出的であり、財政政策の捕捉、経済的規制緩和、自称実力主義の富と地位を授ける法的特権の創設の産物である。

これは「自由市場」として称賛されている。「自由貿易」と同様、既存の富の分配に支配された現状を表す婉曲表現である。企業の雇用主は、生産拠点を海外、主にアジアに移すことで、アメリカ経済を工場労働の苦役から「解放」した。失業者は、コンピューター・コーディングを学び、ウーバー・タクシーを運転し、在宅介護やその他の産業革命後のサービスに従事するように言われている。エリートの所得と富は急上昇しているが、大多数の人々の賃金と生活水準は、(主に労働の集約化による)生産性の向上が報告されているにもかかわらず、向上していないのである。勝ち組が進歩と呼ぶものは、寡頭制とそれに伴う労働搾取への後退であることが判明した。