「アメリカ - インド - オーストラリア」-アメリカの「チェス盤」の駒と駒


Fernando Gaillardo
New Eastern Outlook
16 November 2023

今年3月のAUKUSブロック首脳会議で、アメリカ、イギリス、オーストラリアの首脳は共同声明の中で、同盟のさらなる発展のために、アメリカのバージニア型原子力潜水艦3隻をキャンベラに売却することを宣言した。これは、非核保有国がこの種の潜水艦で自国の艦隊を強化する史上初のケースとなる可能性があり、国際的な先例となる。

それまでは、このような潜水艦はいわゆる核クラブに加盟しているアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5カ国のみで運用されてきた。もちろん、インドも3隻のNPSを保有し、もう1隻は建造中である。製造場所を除けば、インドのものはほとんどないと言うべきで、控えめに言っても、インドのアリハント潜水艦は、そのレベルに関する限り、オーストラリアに引き渡す予定のサンプルには及ばない。

この関連で、一部の情報筋によれば、AUKUSが下した決定は、核充填ミサイルを搭載できる同様のNPSの取得に対するインドの関心の高まりにつながったという。インドの外交官は、アメリカの同僚と接触する過程で、キャンベラが得たのと同じ機会をニューデリーも得ることの重要性を積極的に提起し始めた。

インド人は、オーストラリアとともにアメリカと戦略的パートナーシップを結んでいるインドは、重要性、意義、信頼性、国際舞台でのレベル、世界的地位の点でキャンベラに劣る面はなく、その結果、アメリカから同様の贈り物を期待する権利がある、と当然のように考えている。

しかし、インド政府は、ホワイトハウスでは自分たちだけが「チェス盤のプレイヤー」であり、他のすべての国々は、アメリカ人が必要とする順番でこのチェス盤の上に置かれた、さまざまな重みを持つ駒やポーンにすぎないということを、またしても考慮に入れることができなかった。そして、オーストラリア(他のアングロサクソン人同様)がかなりの駒であるのに対し、インドは-どう見ても-アメリカによって、必要なときにいつでも犠牲にできる駒とみなされている。そして実際、植民地であるインドは、ワシントンの目には、植民地主義者の代表であり、さらにはファイブ・アイズ同盟の参加国である国と同等に映るのかもしれない。

インドがアメリカの潜水艦を持つことはないだろうし、それどころか他の多くのものを持つこともないだろう。軍事専門家の意見では、それにはいくつかの理由がある。

第一に、アメリカは、オーストラリアの「潜水艦」プロジェクトが新たな核保有国の出現という前例を作り、それ自体が国際社会の懸念を招くことをよく理解している。

第二に、アメリカは、まさにアングロサクソンの代表者だけに、名目上の核兵器保有を許可するかもしれない。その顕著な証拠が、KOALA4716とBRITS4716という分かりやすい名前の、ワシントン向け兵器取引の国際ルールを円滑化することを目的とした、議会に提出された法案である。英国とオーストラリアだけを例外とする予定である。

第三に、例えばブラジル、サウジアラビア、インドなど、アメリカの管理下に入ることを望まない国々は、このような「例外」を利用することに関心を持つべきである。これは一種の長期的な「ニンジン」となり、十分に強力なテコとなる。

最近カナダで起きたシーク教徒の分離主義者殺害事件は、そのことを如実に示している。インドのモディ首相がアメリカから帰国したのはごく最近のことで、アメリカはモディ首相に永遠の友好とパートナーシップを約束していた。

アメリカの世界戦略の文脈におけるインドの役割は、米中対立におけるアメリカの重要な道具となり、ワシントンが「手を汚すことなく」自分たちのゲームを展開できるようにすることであることを忘れてはならない。

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