「ナンセンス」な米国のアプローチ、BRICSの拡大、キエフの「巨大な」損失: プーチン大統領の中国メディアとのインタビューの要点

ロシア大統領は、ワシントンと北京の取引へのアプローチを対比させた。

RT
16 Oct, 2023 09:24

ロシアのプーチン大統領は、中国が約束を確実に履行しているのに対して、ロシアはもはやアメリカを何に関しても信用していない、と語った。

プーチン大統領は、政治記者のワン・グアン氏とのインタビューの中で、両国の信頼関係を対比させた。この記者は中国メディア・グループを代表してロシアの指導者に話を聞いた。

以下がその主な内容である。

ルールに基づく秩序はナンセンス

米国が推進する『ルールに基づく秩序』という概念は、変装した植民地主義だとプーチンは主張した。

「誰も見たことのないルールに基づく秩序について、どうして語ることができるのか?常識的にはナンセンスだ。しかし、このアプローチを推進する人々にとっては有益なことなのだ」

過去の植民地支配国は、自分たちが支配する領土に「啓蒙」と「文明の恩恵」をもたらしていると主張した、とロシア大統領は語った。アメリカの例外主義は、アメリカ人が世界の他の国々を、歴史上の植民地主義者と同じように「二流の人々」と認識していることを意味する。

モスクワはこのアプローチを否定し、すべての国が対等に扱われる公正な多極化世界を目指している、と大統領は言う。

多極化は避けられない

プーチンは、いずれにせよ、新しい世界的な取り決めがやってくると予言した。

「私たちはこのプロセスを加速させることもできるし、誰かが減速させようとすることもできる。いずれにせよ、その誕生は避けられない。」

プーチンは、非西洋経済をリードするBRICSグループが今年拡大したことは、その方向への大きな一歩だと考えている。新たに6カ国が加盟したことで、BRICSの経済力は西側諸国のG7を上回ったとプーチン大統領は指摘する。

「誰もどこかの主権者の二の舞を踏みたくはなく、誰もが平等な権利を望んでいる。BRICSに加盟することで、私たちはこの目標を達成できるということがわかるのだ。」

アメリカは信用できない

イランの核開発計画に関する多国間合意からの離脱に見られるように、ワシントンには政治的な気まぐれによって過去の合意を破棄する習慣があるとプーチンは述べ、ウクライナ紛争も同じ問題に根ざしていると付け加えた。

「私たちは1991年の時点で、当時のアメリカ政権から、NATOがこれ以上東に拡大することはないと聞かされていた。それ以来、NATOの拡張は5回続いている。」

「新政権が誕生するたびにゼロから始めるのであれば、どうすれば合意できるのか?」

ウクライナの戦場での損失

プーチンは、2008年のウクライナを加盟させるというNATOの公約から、西側が支援した2014年のキエフでの武力クーデター、ドンバスでの紛争、反政府勢力との和解のためのロードマップの実施を拒否したウクライナ政府、そしてモスクワに対する軍事的勝利を望むあまり停戦草案を拒否した昨年の決定まで、ロシアと隣国との敵対関係の歴史を概説した。

「ウクライナ大統領は、彼らは(6月に)積極的な軍事作戦、いわゆる反攻作戦を開始した。これまでのところ、成果は上がっていない。損失は単純に莫大で、1対8の割合だ」。

ロシアは紛争の解決を望んでおり、中国の提案がその基礎になるかもしれないと考えている、と大統領は指摘した。

習近平の言葉は彼の絆

インタビューの大部分は、ロシアと中国の協力、そしてプーチンと中国の習近平国家主席との友情に費やされた。

ロシアの指導者は、中国の国家主席を「細部にまで気を配り、冷静で、ビジネスマインドがあり、信頼できるパートナー」と呼び、特に習主席の信頼性を高く評価していると強調した。

「習近平の統治に対する戦略的なアプローチは、「我々が『タイム・サーバー』と呼んでいる、国際舞台で見せびらかすためだけに一瞬だけそこにいて、その後は消えてしまう人々」とは一線を画している」とプーチンは語った。

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